Plain Talk/Jimmy Smith
(Blue Note BST84296)
(Blue Note BST84296)
オルガンのアルバムは勿論ギター・ドラムを加えたトリオ編成のモノも好まれますが,実際はこのセッションのようなフロントにホーンプレイヤーを加えたセッションが一番楽しめるのではないでしょうか?本日アップのアルバムは1960年の録音でありますが、当時のスミスの人気を反映して未発表セッションを新たにリリースしたモノであり「Open House」(BST84269)と同日のセッションです。
メンバーは当時のスミスのレギュラートリオ『Quentin Warren(g), Donals Bailey(ds)』にBlue Mitchell(tp), Jackie McLean(as), Ike Quebec(ts)というブルーノートの看板プレーヤーをフロントに起用したセッションで超ファンキーなプレイを楽しむことが出来ます。A-1の"Big Fat Mama"はそのファンキーで豊かな音量のスミスのテーマから始まりますが,続いてでるケベックの音色,そしてルーズなブラックフィーリング溢れるソロが聴きモノです。A-2のスタンダード"My One And Only Love"では今度はミッチェルの独壇場とも言うべきブライトなトーンのテーマとアドリブが楽しめます。B-1のアルバムタイトル曲もグルービーなテーマに始まりミッチェル,マクリーン,ケベックとソロが手渡されます。ここではあのマクリーン節が最高です。ややダーティーなトーンのケベックのソロもいい感じで,続くスミスのロングソロはノリノリです。またホーンプレーヤーのバックで聞こえるロングトーンをいかしたスミスのリフも効果的ですね。B-2のスタンダード"Time After Time”ではケベックのサブトーンをいかしたバラードプレイにスポットがあたっています。ここでもバックで低くなるスミスのオルガンが利いていますね。
アルバムとしての深いコンセプトは希薄ですが掛け値なしに楽しめるファンキー曲2曲とスタンダード2曲ですが、構えて聴く必要もない気楽さが却って魅力です。所有盤はリバティ・ステレオ盤です。