心の免疫力~書とことばから

もっと暮らしに書やARTを~
雲のように水のように あっけらかんと自在に生きるヒントを
求めて~ by 沙於里

般若心経

2010-01-11 | 禅語・般若心経
                       ネパール紙 (39×51cm)

何年前頃からだったか・・
書道教室に、七之助さんという方が入られて。

小柄で、耳が不自由でいらしたので、ほとんど会話はできないのに
いつも、なんとも言えない和やかで温かい笑顔で「どぉも」とだけ話され

長年暮らしてきた山形から、娘さん一家の住むこちらに越されて来て
しばらくは元気がなかったそうで、けれど書道を始めてから元気になられたと
いつだったか娘さんのCさんが話して下さった。

それからは、お一人で街を行くお姿をよく見かけた。
私が地元で展覧会をした時、その時もお一人で案内はがきを持って出かけられ、
途中で道に迷い、見知らぬ親切な方からお電話がありお迎えに行ったことがある。

私の顔を見たら、本当にうれしそうにやさしく微笑まれて
ちょこんと助手席に座れた時は、私の方こそうれしくて涙がこぼれた。

地元だけに限らず、どこへでもお一人で出かけられていたらしい。
アメリカに、車椅子の方の介護をするボランティアで出かけられたり
書道展の時も黙々と、けれど楽しそうな笑顔でお手伝い下さったり。

その七之助さんが、昨年亡くなられて。。

体調を崩されたのかしばらくお目にかからないままだったので、
もう一度お会いしてたくさんお礼を申し上げたかったなぁ・・と
昨年末に心静かに般若心経を拝書。

そういえば、七之助さん、このお地蔵さまのようなお顔でした


コメント (4)
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