東京新聞のコラム【筆洗】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2014011502000120.html)。
asahi.comの記事【東商会頭「『脱原発』は単なる願望」 細川氏立候補受け】(http://www.asahi.com/articles/ASG1J4DBMG1JULFA012.html)。
再度、コラム【筆洗】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2014012002000149.html)。
「小規模水力発電や太陽光発電から始め、ゆくゆくは東電が持つ発電用の水利権も取り戻す。そうすればエネルギーを自給するだけでなく、それを都会に売り、地域の自立も図れる」・・・・・・これはまさに内橋克人さんのFEC自給圏だ。
『●衆院選の惨敗と参院選という正念場:
FEC自給圏・「浪費なき成長」と「暗闇の思想」』
その一方で、原子力ムラの住人ときたら・・・・・・「「『脱原発』は単なる願望。現実的な政策ではない」と話した。三村氏は経済産業省の審議会の分科会長として昨年末に新しいエネルギー基本計画案をまとめ、原発を「重要なベース電源」と位置づけた・・・脱原発を言うなら、どう代替し、どんなコスト増を誰が負担するのかを明確にすべきだ」。でも、「代替」?、「コスト」? 脱原発派はもっと「居直る」べきだ。それにしても、「原発は「重要なベース電源」派は本気で原発がベスト、「コスト的に有利」と本気で思っているとすると、本当に御目出度い限り。
『●「原発安価神話」崩壊』
『●『松下竜一未刊行著作集4/環境権の過程』読了(6/8)』
「一体なぜ、そのような論理の清潔さを通さねばならぬのかと。即ち、
われらの〈居直り〉である。/・・・一度認めた以上、どこまでも認めるという
論理の一貫性に立てば、かくてとめどなくなる。〈毒食わば皿まで〉という
至言のままである。犯され続けた果ての破滅が見えぬか。/そうなりたくない
ために、われらは居直る。敢然と居直る。成程われらは電力なしでは
生活できぬという事実は認めよう。しかし、だからとどこまでも容認する
とはいわず、ほどほどにとどめようというのである。このほどほどにという
言い方は、およそ思想の美学には合わぬらしく、イデオロギーの範疇では
軽蔑される用語であろう。だからこそ、電力の必要性を認めた以上は
どこまでも許し続けるという義理固い良識がはびこる。
それにくみせぬなら暗闇にひそめと石を投げられる」
そして、醜悪な東京電力の姿。「東京電力の新しい経営再建計画は、皮算用のいい見本だろう。新潟県にある柏崎刈羽原発をこの夏に再稼働させ始めて、年一千億円以上のもうけを出すという」。おぞましい、再稼働という醜悪な姿である。
『●原発人災・汚染の原因者が「税金による事業で利益をもたらす」醜悪な構図』
『●醜悪な構図2: 原発人災・汚染の原因者が「公的支援1兆円 裏で税逃れ」』
『●続・醜悪な構図2: 原因者が「公的支援1兆円 裏で税逃れ」
「「私たちとは違う」感覚の持ち主」』
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【http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2014011502000120.html】
【コラム】
筆洗
2014年1月15日
福島県に、できたてほやほやの電力会社がある。会津電力。昨年八月に資本金三百万円で設立された会社だが、「国際社会の指針となる事業を構築し世界の平和と安定に寄与し続ける」というのが創業の理念というから、気宇壮大だ▼その理想に向かう一歩が脱原発を前提としたエネルギーの自給だ。会津には豊富な水資源がある。水力発電所も多いが、そこで生まれた電気はほとんど首都圏に行く▼小規模水力発電や太陽光発電から始め、ゆくゆくは東電が持つ発電用の水利権も取り戻す。そうすればエネルギーを自給するだけでなく、それを都会に売り、地域の自立も図れる。夢物語のように思えるが、国際社会に目をやれば、産油国が歩んだ道にも重なる▼福島は原発が止まった今でも県内消費量の三倍以上を発電する「電力大国」だ。「ですが、原発事故が起きるまで電力のことなど国に任せっぱなし。ただ使うだけで関心もなかった」と会津電力の折笠哲也常務は言う▼「無論、事故への国や東電の責任はある。でもそれを黙認してきた福島県民の責任もある。だからこそ、次世代のために私たち自身が電力供給のありようを選択しなくてはならないのです」▼「エネルギー政策は地方選の争点ではない」と言う閣僚がいる。だが、福島の人々が自ら問い掛ける選択は、一大消費地・東京の人たちへの問いでもあるはずだ。
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【http://www.asahi.com/articles/ASG1J4DBMG1JULFA012.html】
東商会頭「『脱原発』は単なる願望」 細川氏立候補受け
2014年1月16日20時15分
東京商工会議所の三村明夫会頭(新日鉄住金名誉会長)は16日の記者会見で、細川護熙元首相が「脱原発」を前面に東京都知事選への立候補を表明したことについて、「『脱原発』は単なる願望。現実的な政策ではない」と話した。三村氏は経済産業省の審議会の分科会長として昨年末に新しいエネルギー基本計画案をまとめ、原発を「重要なベース電源」と位置づけた。こうした立場から、「都民は消費者として(政府が決めた)電源構成の影響を受ける。脱原発を言うなら、どう代替し、どんなコスト増を誰が負担するのかを明確にすべきだ」と述べた。(山口博敬)
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【http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2014012002000149.html】
【コラム】
筆洗
2014年1月20日
「捕らぬたぬきの皮算用」と似たような言い回しは世界各地にあるようで、西洋では「卵がかえる前に、ニワトリを数えるな」と言う。まだ手に入れぬものをついあてにしてしまうのは、人間の業。皮算用を戒めるこんなことわざも、西洋にはあるらしい。「清潔な水を手に入れぬうちに、汚い水を捨てるな」▼東京電力の新しい経営再建計画は、皮算用のいい見本だろう。新潟県にある柏崎刈羽原発をこの夏に再稼働させ始めて、年一千億円以上のもうけを出すという▼だが、再稼働にあたってその了解が必要な新潟県知事は「福島の事故の検証と総括が終わっていない。再稼働の議論をするべき時期ではない」と言っている。国の原子力規制委員会も、原発の敷地内にある断層についてきちんと調べるように求めている▼規制委のメンバーからは、こんな声すら出ていたはずだ。「(福島原発の)汚染水問題などで東電の話を聞いていると、放射性物質を扱うノウハウが十分にあるとは思えない。(再稼働申請を)出してきたことに、驚きを感じる」▼そうであるのに、政府は東電の再建計画を是とした。それではまるで、「規制委や地元が何と言おうと、動かすものは動かす」と言っているようなものではないだろうか▼くだんのことわざを、東電のために書き換えよう。「汚い水を捨てているうちは、新しい水に手を出すな」
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