東京新聞の社説【高浜原発40年 延命の大義はどこに】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2014112802000135.html)と、
コラム【筆洗】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2014112802000126.html)。
あの関西電力のあの八木誠社長のあの高浜原発・・・・・・・「プルサーマル原発」に続き、「寿命原発」だそうです。もはや関西電力は「麻薬中毒」というビョーキです。・・・・・・「関西電力は、四十年の“寿命”を迎えた高浜原発1、2号機(福井県高浜町)の運転延長に向け、特別点検を実施する。老朽化で事故のリスクは高くなり、対策に多額の費用がかかるのに、なぜ」。
『●「原子力は血液」・・・・・・ではなく、「原子力=核」は「麻薬」』
『●狂気の伝染、連鎖: 原子力「ムラ寄生」委員会が
お墨付きを与えるのはあの関電の高浜プルサーマル原発』
「▼福井の住民らが関電の大飯原発運転差し止めを求めた訴訟では、五月に「再稼働は人格権の根幹を具体的に侵害する恐れがある」という画期的な判決」でした。
そして、川内原発のことが見えていない微妙な判決理由が?、・・・・・・東京新聞の記事【大飯、高浜再稼働 「早急な容認考えがたい」】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2014112802000128.html)には、「大津地裁(山本善彦裁判長)は二十七日、「現時点で差し止める必要性はない」として、却下する決定・・・・・・決定文では、差し止めの必要性がないとした理由を原発の安全性の観点からではなく「原子力規制委員会が、いたずらに早急に、再稼働を容認するとは到底考えがたい」からとした」・・・・・・。
『●60年間稼働させたい高浜原発:
「電気代が高い低いの問題とを並べて論じること自体、許されない」』
『●関西電力の「原発再稼働」への言い訳にさせてはいけない』
「原発の稼働が発電コストの低減になるという関電側の主張も退ける。
極めて多数の人々の生存そのものにかかわる権利と、電気代が
高い低いの問題とを並べて論じること自体、許されないと、怒りさえ
にじませているようだ。経済神話の否定である」
「大飯再稼働、差し止め命じる 生存と電気代、同列許さず」
「また、生存権と電気代のコストを並べて論じること自体が「法的には
許されない」ことで、原発事故で豊かな国土と国民生活が取り戻せなく
なることが「国富の喪失」だと指摘。福島事故は「わが国が始まって
以来、最大の環境汚染」であり、環境問題を原発推進の根拠とする
主張を「甚だしい筋違い」と断じた」
「「極めて多数の人の生存そのものに関わる権利と電気代の高い低いの
問題とを並べた議論の当否を判断すること自体、法的には許されない」
として、経済活動よりも生存に関わる人格権を優先した」
こんなことを許すような政治であっていいのでしょうか? 来る2014年12月衆院選での審判において、こんなことを許す政党や政治家に投票すべきかどうか、よく考えてほしい!
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【http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2014112802000135.html】
【社説】
高浜原発40年 延命の大義はどこに
2014年11月28日
関西電力は、四十年の“寿命”を迎えた高浜原発1、2号機(福井県高浜町)の運転延長に向け、特別点検を実施する。老朽化で事故のリスクは高くなり、対策に多額の費用がかかるのに、なぜ。
小渕優子前経済産業相は先月辞任直前、電気事業連合会の八木誠会長(関西電力社長)と会い、運転開始から四十年の七基の老朽原発を、廃炉にするか、運転延長を申請するか、早急に判断するよう直接訴えた。
新規制基準に初めて「適合」とされた九州電力川内原発を再稼働させやすいよう、政府には、原発を減らす姿勢も示す必要があったのだろう。それでも、事実上の廃炉勧告だったのではなかったか。
大津地裁は昨日、高浜3、4号機と、同じ関電の大飯3、4号機の再稼働差し止めを求めた滋賀県民らの仮処分申請を退けた。万一の琵琶湖汚染などへの心配は多くの人の共有するところだろう。
3・11後に改正された原子炉等規制法は、原発の運転期間を四十年と定めているが、電力会社の特別点検を経て、原子力規制委員会が認めれば、一度だけ、最長二十年間延長できる。
特別点検は、再稼働の審査以上に厳格になり、対策費もかさむ。それでも廃炉にしたくないのは、その瞬間に、原発は一気に資産価値を失って、巨額の赤字が出るからだ。再来年に迫った電力小売りの全面自由化をにらみ、財務内容を悪化させたくないからだ。
政府は廃炉にされる原発が、一度にではなく、年々少しずつ資産価値を失っていくことにして、損失分は電気料金に上乗せし続けることができるよう、会計制度を改める。
廃炉になった原発から出る使用済み燃料の処分についても、支援を広げる方針だ。
なのになぜ、ハードルの高い運転延長を選ぶのか。さらなる優遇を引き出せるとでもいうのだろうか。電力会社は、四十年廃炉を前提に、費用を積み立ててきたはずではなかったか。
特別点検は、事業者が実施し、核分裂で生成された中性子の影響で、原子炉がもろくなっていないかなどをチェックする。
長く使えば使うほど、老朽化が進み、もろくなる-。当たり前のことではないか。ましてや、さまざまな核物質が飛び交い、高熱を生み出す原子炉だ。その危険は極めて高い。
四十年寿命は原則にのっとり厳守すべきである。
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【http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2014112802000126.html】
【コラム】
筆洗
2014年11月28日
「核」の字の中には「亥(い)」つまり「猪(いのしし)」がいる。今年一月に逝去した詩人・吉野弘さんは三十年余前、「漢字喜遊曲・亥短調」なる詩を発表した▼<核の中の亥/物の核心に亥がひそむ/細胞核には遺伝をになう猪/原子核には原子力をになう猪/いずれも今は人に飼いならされているけれど/いつまで、おとなしくしていることか>▼飼いならしたはずの「核の中の亥」が猪突猛進(ちょとつもうしん)すれば、どうなるか。原発をめぐる訴訟では現状追認の判断が目立ったこの国の裁判所も、福島での惨禍を目にして大きく変わったのだろう▼福井の住民らが関電の大飯原発運転差し止めを求めた訴訟では、五月に「再稼働は人格権の根幹を具体的に侵害する恐れがある」という画期的な判決が出された▼それでも原発再稼働こそわが信念とばかりに進み続けてきた政府に、またも裁判所が警鐘を鳴らした。滋賀などの住民が大飯・高浜原発の再稼働差し止めを求めた仮処分申し立てについて裁判所はきのう、住民の求めを退けつつも、「事故への備えが進んでいない現状で再稼働が認められるとは到底考えられない」と指摘した▼これでもなお政府は再稼働への歩みを止めないのだろうか。吉野さんには、こんな詩もある。<「正」は「一」と「止」から出来ています。/信念の独走を「一度、思い止(とど)まる」のが/「正」ということでしょうか。>
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