エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

「少しの勇気」を持つことが必要な≪いまここ≫

2015-09-20 08:10:36 | アイデンティティの根源

 

 

 

  ルターの言動は、いろんなところから反響を得ましたね。

 Young Man Luther 『青年ルター』p.228の7行目途中から。

 

 

 

 

 

騎士たちからの反響もありました。彼らはゲルマン人らしく、無政府主義でした。こういった様々な集団から、個人的で気取らない励ましをしてもらって、アメリカ英語で、「いいぞ、修道士」と掛け声がかかりました。教養が高い人、たとえば、エラスムスやデューラーからの反応は、何百年もの間変わりませんでした。すなわち、「ルターが、途方もなく男らしいやり方で、貸借勘定という考え方がひらめいたおかげで、個人個人を全能の神により抑え込んだ時に、ルターは、魂が想像することを押し広げ、神学を幼稚な考えから、守ったのでした。」と。

 

 

 

 

 

 ルターは人よりも少し勇気がありました。それが途方もなく男らしいやり方に繋がりました。そしてそれは、新しい時代の始まりです。

 新しい時代の始まりには、必ず「少しの勇気」が必要です。私どもも、ひとりびとりが「少しの勇気」を持つことが必要な≪いまここ≫です。

 

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ピアジェとエリクソンの ご関係

2015-09-20 05:45:37 | エリクソンの発達臨床心理

 

 エリクソンのライフサイクルの発達図式は、とっても役立つものです。

 The life cycle completed 『人生の巡り合わせ、完成版』、p76の第3パラグラフから。

 

 

 

 

 

 心理学の側から見れば、「認知力の成長」を正しく見定める力がありますが、その力は、舞台が進むにつれて、事実の世界と、的確で、知的なやり取りができる力に、磨きをかけ、拡大することになります。これは、ハルトマン(1939)の意味で、必要不可欠な「自我装置」であるに、決まってます。ですから、ピアジェの意味で、知性の「感覚運動」面と、赤ちゃんの時期の信頼との関係を辿ることは役立ちます。すなわち、「具体的操作期」にやることと、industry、インダストリー 「自分の感じをきちんとした形にして出しても良い感じ」の関係や、最終的には、「形式的操作期」の知性と「論理的操作期」にやることと、自分を確かにすることの発達の関係です。

 

 

 

 

 

 

 エリクソンは、ピアジェの発達理論を正当に評価します。ですから、ピアジェの発達理論と自分の発達図式とを、比較検討することが大事だという訳ですね。認知の発達と、人間関係の心理的発達の関係です。

 じっさい、このテーマはとても面白いはずですよね。

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発達トラウマ障害(DTD)(>愛着障害)は、今の日本で、強調しても強調し過ぎはない!

2015-09-20 05:31:42 | エリクソンの発達臨床心理

 

 

 
≪約束≫が≪私≫を育む
  正義に「人間を上下2つに分けるウソ」がくっついてないか?2013-09-19 02:57:17 |&a...
 

 心理臨床学会の懇親会の後で、神戸で高名な震災関係心理支援の先達から、「(このブログの話題提供者は)愛着障害のことを言い過ぎ」とご指摘を受けました。まぁ私も、世話になったことがある方からのご助言として、傾聴すべき発言だとは思います。しかし、今現在の日本の発達トラウマ障害(DTD)(>愛着障害)の現状を考える時に、「発達トラウマ障害(DTD)(>愛着障害)は、今の日本で、強調しても強調し過ぎはない!」と再認識するための、新たな機会となったことは、実に幸いなことだったと感じた次第です。この場を借りて「◎◎先生、ありがとうございます。」と申し上げたいと思います。

 なぜ、発達トラウマ障害(DTD)(>愛着障害)は、今の日本で、強調しても強調し過ぎはない!と言えるのでしょうか?

 それは、親はもちろん、学校の教員、大学の教員、PTSDの日本の研究者、児童精神科医、病院の臨床心理士、児童施設の職員など、発達トラウマ障害(DTD)(>愛着障害)の子どもたち、大人たとの「支援」をしている人たちが、発達トラウマ障害(DTD)(>愛着障害)のことを知らないために、愛着障害の子どもに対して、大人に対して、「やってはならない」と言われていることを、税金を使ってやっちゃっている場合が、あまりにも多いからなんですね。ですから、実際には「支援」にならずに、「加害」になっちゃってる訳ですね。

 支援するべき人たちが、税金を使って、「加害」している!

 この現状の故に、

発達トラウマ障害(DTD)(>愛着障害)は、今の日本で、強調しても強調し過ぎはない!」 

と言うことが、繰り返し必要になる訳ですね。

 今日、浜松医大の杉山登志郎さんの発表レジュメ(これは非公開なので、ここに直接お示しすることはできません)によれば、愛着障害のことを知らないために、

1)愛着障害を「発達障害」とする誤診が非常に多い

と明示されています。

しかも、その結果として、

2)愛着障害の子ども等は、本来不必要な多量の薬物(多剤)を大量に処方されているグルーブになっている

ということなんですね。

不必要な薬を大量に処方されて、その子どもが不必要な出費を強いられ、税金が無駄遣いされていることになりますよね。

 専門性が高いと思われている(それゆえ、年収も高い)医者でさえ、こんな状況ですから、後の専門家たちも推して知るべしというところです。

 病院でも、学校でも、児童施設でも、「アメリカ精神医学界(2002)の「反応性愛着障害の関する態度表明 Position Statement on Reactive Attachment Disorder」、および、アメリカ児童虐待専門家協会(2006)の「愛着セラピー、反応性愛着障害、および、愛着の諸課題の関する、アメリカ児童虐待専門家協会特別委員会報告 Report of the APSAC Task Force on Attachment Therapy, Reactive Attachment Disorder, and Attachment Problemsが「やってはならない」=禁忌とされることを、税金を使って、正々堂々とやっている現状です。それは、日課やルールや約束を守るように指導訓練することは、「やってはならない」=禁忌なのに、そうとも知らないままに、やっちまってるんです。つまり、繰り返しになりますが、

支援すべき人たちが加害者になっている!

 これを捨て置いたら、「義を見てせざるは勇なきなり」でしょ。

ですから、私は、今日も発達トラウマ障害(DTD)(>愛着障害)のことをお話し、その治療のためには、プレイフル、すなわち、陽気で楽しい関わり、陽気で楽しいセラピー、「≪約束≫に基づく遊び」セラピーを自分でもやり、人にもお奨めしていきたいと、改めて思った次第です。

 PEACE !

 

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