goo

▲小牧市「桃花台」、開発前に産廃不法投棄

■TBS「噂の東京マガジン」より紹介

 愛知県音羽町の廃炉問題、墓石放置問題、フェロシルト問題など何度か取材を受けた番組です。しかし、残念ながら東海地区での放送は数ヶ月前に無くなってしまいました。

 なかなか内容の濃い番組だと毎週見ていたのに残念!

http://www.tbs.co.jp/uwasa/20060917/genba.html

リンクが切れるといけないのでテキストのみ転載します。

住民激怒!地盤沈下で消えた住宅
2006年9月17日放送

今回の現場は愛知県小牧市にある、9千世帯、3万人が住む桃花台ニュータウン。ある日、このニュータウン内にある隣り合う2軒が相次いで引越ししたあと、突然その住宅が取り壊されたのだという。そこで、この動きに疑問を持った住民たちが調べてみると、その原因が「地盤沈下」であることが判明したのだ。今でも近隣の家や道路では、謎のひび割れなどが発生している。
そもそもこの場所は愛知県が1971年に購入後造成し、UR(都市再生機構)の前身である住宅都市整備公団が建売住宅として販売していた、いわば2重のお墨付きともいえる物件。その住宅が沈んで取り壊されたというのだから、これはただ事ではない。


URが現場の地盤調査をしたところ、地下3.5mから8mまでの幅4.5mにも及ぶ層が、多くの油分を含んだ真っ黒なドロ状物質になっていることが判明した。それを嗅いでみると古い機械油のような悪臭で、とても自然の物質とは思えない。建築の際、当時の基準に則り深さ3mまでしか地盤調査を実施していなかったURは、今回の調査で明らかとなったこの物質により地盤が軟弱となり、それにより地盤沈下が起きたと認めたのだ。


そこで番組でもドロ状物質を持って帰り、簡易分析したところ、やはり多くの油分が検出された。愛知県は住民説明会で「県が買う前、ここは廃棄物処理業者が粘土などを投棄していた場所。しかしそれらは造成前に処分したはず」と説明している。ところが現実には多くのドロ状物質が残されている。・・・そして驚くべきことに、この「限りなく産業廃棄物らしきもの」を投棄した業者の責任を問うことはできないというのだ。というのも「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」が施行されたのは1971年9月から。そして県がこの土地を産廃処理業者から購入したのはまさにその1971年。なんとも歯がゆいが、法律が無かった時代の投棄について違法性を問いただすことはできないのだ。


しかし住民にとって一番大事なのは、「これが何なのか」ということ。URが正式調査を行っているが、結果が出てくるのは11月。そこで万が一、有害物質が検出されたら日々の生活への影響はもちろんのこと、土壌汚染対策法により原因者だけでなく土地所有者の責任も厳しく問われる可能性があり、結果、財産も大きく侵害されることが考えられるからだ。
「地中にあった粘土は除去した、公団は地盤調査の義務があったのでは・・・」と主張する愛知県と、
「県から大量の廃棄物がここに持ち込まれていたとは聞いていない」
と主張するUR。
話し合いは平行線でURが県を提訴する事態となっている。
その間も、住民は不安と怒りの日々を送っているのだ。

 

コメント ( 4 ) | Trackback ( 0 )