脳脊髄液減少症ではないけれど、
少し前、
2023年2月4日のNHKおはよう日本で「希少難病に治療薬を!患者団体の奮闘」
と、
治療薬回復への道を切り開く患者会代表の方の事が放送されていました。
そのあとも、希少難病の患者さんが立ち上げた患者会の事をNHKでやってました。
患者が少ない難病は、
医師も知らなくて、
診断までに時間がかかったり、
医薬品メーカーもその治療薬の開発にお金をかけられないからなかなか薬の研究も進まないそうです。
(脳脊髄液減少症も難病ではないけど、医師の無理解と社会の無関心は希少難病患者とほぼ同じ」
それらを変えていくために、
患者自らが患者会を立ち上げて、
状況を変えていこうと奮闘していた患者さんたちの姿が放送されていました。
どんな事も、当事者しか知らない事がたくさんあります。
たとえば家族を交通事故で奪われたり、
犯罪被害で奪われたり、
そうした人はそうした被害者家族、遺族ではないとわからない苦しみがあります。
犯罪被害者の当事者が生きていればなおさら、家族よりも当事者しかわからない苦しみや、社会への問題点への気づきがあります。
認知症には、認知症になった人にしかわからない苦しみや葛藤や迷いがあり、
認知症の家族には家族にしかわからない苦しみがあります。
それらは、すべて当事者が声を上げないと、社会に問題提起できないし、
社会をいい方向へ変えられません。
だから、当事者が声を上げて社会を変えようとする患者会は、私はすごいし、
当事者発信は一人より集団で行う事で、
政治を動かせる力になるし、国をも動かすと思っています。
たとえ、患者会にそれぞれの主張に違いがあったとしても、
同じ疾患であっても、
それぞれの患者会に集まる患者たちの考えが、まったく異なっていて、
たとえば「脳脊髄液漏出症を難病指定に!」なんて、
私の考えとは違う、私からみたら誤った主張をしている人たちがいたとしても、
それでも、何もしない人たちよりは、
行動を起こしているだけ、私はすばらしいと思います。
だって、ほとんどの患者が、自分が治ったらそれでおしまいで、
何も言わずに自分の生活に戻り、
自分が回復に至った情報を得た患者会や、治してくれた医師を応援する活動もせず、
ただただ、それが当たり前のようにさっさと治って、自分の人生に戻っているだけだろうから。
医学界の無理解という苦労の中で、
治してくださった少数の医師たちにも感謝し続けず、
すっかり感謝を忘れてただ、自分の人生を謳歌し、
患者会に払う会費が無駄だと応援しようともせず、
かといって、自分で発信もせず、
脳脊髄液減少症に対する社会の無理解を変えようなんて行動は少しも起こしていない人たちに比べれば、
何かをしようと行動を起こしている人たちは私は偉いと思います。
たとえ、他人のためなんかサラサラ考えておらず、
あくまで、自分や自分の子の回復の情報収集のためだけに患者会に入っていたとしても、より深く情報を共有して自分なりに考えようとするだけ何もしない人よりマシだし、
たとえ、患者会に入ってなんにもできなくても、
会費を払う事で応援しようとする人たちや、
会費を払って患者会に属して、
自分のためだけでなく、
より深く情報を集めてより深く現状を知ろうとして、世の中を変えたい!と願い、
学ぼうとする人たちは、
私は素晴らしいし、偉いと私は思っています。
脳脊髄液減少症の患者会は
入ってもお金の無駄だと
批判できても、
交通事故被害者遺族の会とか、犯罪被害者遺族の会を、同じように批判できる人は少ないでしょう。
もし、同じように非難できる人がいるとしたら、
患者会の本当の存在意義をわからない人たちでしょう。
同じ当事者が横につながる事で生まれる、
自分が孤独ではないと思える、会費というお金には変えられない、心の支えも得られるでしょう。
それは、病院での精神科診療や、カウンセリングなんかよりもはるかに、人の心を支えるのに効果的で、割安でしょう。
同じ病名、同じ立場の人たちとの繋がりは、
自分が自殺をしないで絶望しないで生きていける力になる事もあるでしょう。
たった数千円の会費には変えられない命を守る薬やお守り代わりにもなるかもしれません。
複数の当事者が集まる事でしか気づけない、
さらなる問題点への気づきの共有でき、
それを国や社会へ伝えていく重要性に気づき、
それを、自分の悲しくも辛い経験を無駄にしたくないと思える事での、生きる力になる事もあるでしょう。
当事者発信の重要性、
それは個人で行うより、
集団になった方がマスコミを動かし、
政治を動かし、
医学会を動かし、
社会を動かし
国を動かしていく、力になるでしょう。
内容がなんにせよ、
主義主張が違うにせよ、
集団で行動を起こして、社会を良い方向に変えようとする人たちやその人たちを応援しようとする人たちは、私は、偉いし、すごい!と尊敬しています。