私が、あの時、
当時、慢性疲労症候群といわれ報道され始めた疾患に
そっくりな自分の症状に驚き、
もし、当時、有名だった遠方の、
慢性疲労症候群の、専門医と呼ばれる医師を受診していたなら、
私は、間違いなく、
その医師によって、
慢性疲労症候群と
診断されていただろう。
だって、だるくて疲れて、起きていられないんだから。
検査をしても
原因がわからなかったのだから。
だけど、当時は体調悪すぎて、
そんな遠方の慢性疲労症候群の
医師の所まで受診できなかった。
それが、今思えば幸いしたと思う。
私は、稀な疾患の低髄液圧症候群と言われていた疾患が、
実は、稀ではないと気づいた医師が現れたころまで生き延びた。
そこで、改めて、自分の症状が
脳脊髄液減少症
(今、認められている正式な保険病名は脳脊髄液漏出症)
に似ている事に気づいた。
そして、
そこから回復への一歩がはじまる。
もし、あの時、
慢性疲労症候群の医師を受診し、その医師を信頼して頼っていたなら
その後、その診断を疑うことはなかったと思う。
そして、私は、原因不明で治療法がない疾患だと信じ込み、
延々と、その医師の
熱心で思いやりあふれた
対症療法を受け続け、
今も、
回復しなかったかもしれない。
何が不幸で、何が幸運か、
人は死ぬまでわからないと思った。
少なくとも私は、
私に慢性疲労症候群(筋痛性脳脊髄炎)と診断する医師を受診しなくて良かった。
治るか治らないかは、
どんな医師のどんな病名を
自分が採用するかで、
決まってしまう事もあると思う。