27.04.13 リバースモーゲージ NO.764
日本人の平均寿命は近年どんどん伸びてきまして、男性80.21歳・女性86.61歳と世界最高
レベルに達しました。 しかし一方、人様の手を借りずに自分の身の回りのことを自分でできる
年齢(健康寿命と言います)は、男性70.42歳・女性73.62歳という厚労省の実態調査統計が
あります。 つまり、男性は約10年間・女性は約13年間人様から介護や支援を受けなければ生
きて行けないという厳しい現実があります。 誰しも住み慣れた自宅でヘルパーさんや家族の
介護や支援を受けながら生涯を終えたいと希望しますが、介護支援が比較的に軽易なうちは良
いとして、排せつや入浴などの重度の介護支援を要するようになってきますと、家族やヘルパー
の介護支援だけでは46時中程度の高い介護支援を受けることが不可能という現実があります。
そういう場合の受け皿として人生の最期まで面倒を見てくれる「特別養護老人ホーム」という施設
がありますが、この施設への入所希望者数と受け入れ体制に大きな隔たりがありまして、現実に
はなかなか入所できずに、かといって自宅での生活が継続できないために、介護付き有料老人
ホームへ入所される人がかなりいらっしゃいます。
有料老人ホームもピンからキリまであって、一時金が数千万円・月間維持費も30万円以上という
ホテル並みの施設から、最下層は別にしまして初期費用も2~3百万円・月間維持費も10数万円
程度というリーズナブルな施設もあって、そういう施設に入ることによって、ご近所付き合いや家族
との別れもありちょっとさびしいけれど、同じ境遇の同世代の人との共同生活ができるという気安
さもあるのではないかという人もいます。
施設に入るということは、家族の負担を軽減するとともに46時中の「安全安心保障」もあって、か
えって心配事が軽減できるという利点もあります。
問題はお金です。 年金収入で充分賄える人は良いのですが、年金収入だけではちょっと不安
があるという人もいらっしゃることでしょう。 そういう人の為に設計されたのが「リバースモーゲイジ」
です。 これは、住宅を購入した時には先に住宅をもらって月〃ローンを返済してゆきましたが、
今度はその反対に月〃お金をもらって最後に住宅を引渡す「住宅逆ローン」の制度です。
市中銀行が取り扱うのが「リバースモーゲイジ」で、大阪府の福祉事業団が取り扱うのを「不動産担
保型生活資金貸付制度」と言います。
今お住まいの住宅はいずれ子に相続されることになるものですが、子自身は概に住宅を取得しており
、相続されても有効利用されないまま空家となって老朽化しているものが沢山あり、近隣関係上も問
題となっている場合があります。
住宅の有効活用の為にもこの制度を一度検討されてはいかがでしょうか?