30.02.05 窮 鳥 NO.1791
「窮鳥懐に入れば漁師これを撃たず」といますね。 逃げ場を失った鳥が漁師の懐に飛
びこんできた場合、漁師はいかに職業とはいえわざわざその鳥を懐から取り出して、鉄
砲で撃つというようなことはしない・・・という意味でしょう。
でも、これはその鳥をふところから取りだして逃がしてやるという意味ではないでしょ
う 獲物を撃つのが職業だから、わざわざ鉄砲で撃たなくっても勝手に懐に飛びこん
できたのなら、僥倖であってもその獲物を開放するということしないでしょう。
ところが日常使用されている言葉の意味はそうではなく、困った時は相見お互いだから
胸襟を開いてその相手方の懐に飛び込む勇気が必要・・・というように解釈されていま
せんか? しかし今の時代、困ったからと言ってむやみに人様に悩みを打ち明けるの
は賢明なことではなく、むしろ危険ではありませんか?
相手が弁護士だって・政治家だって・宗教家だって・まして暴力団員だって、弱みを握
られるだけで決して素晴らしい助言や支援をしてくれるわけがありません。
困ったことは頼りにはならないものの行政機関や本当に信頼でる人に相談するほか、自
分で解決するほかありません。