30.02.08 仁 義 NO.1794
「仁義」と言えばヤクザ用語のようですがそうではありません。 「人」遍に「二」で仁です。
つまり、人が二人よればお互いに護るべき道義です。 浮浪者の社会にもこの「仁義」がある
といいます。
浮浪者には2種類あって、人様から恵みを受ける浮浪者を「乞食」といい、人様から恵みを受
けないで自活する人を「ルンペン」といます。
だからルンペンにものを与えようとすると「おれは乞食ではない!馬鹿にするな!」と反撃さ
れます。 つまり、著しくプライドを傷つけることになるからです。
ところが両者の社会に共通した仁義があります。
寒い夜浮浪者がたき火をしている。 浮浪者の仁義を知らない堅気の人が酒に酔って、何の挨拶
もなくそのたき火にあたろうとうとしますと、仁義を知らん奴ということで、ぶん殴られるかも
しれません。
そういうときにはなにがしかの薪を持参しなければならないのです。
そういうことは何も浮浪者の社会のことだけではありません。
何か新しいサークルなり団体に加入する際・居宅を引っ越してきた時・人様にお世話になった時
等には、茶菓子の一つも持参するのが「仁義」ではないでしょうか?