小言コウベイN

日々感じた風刺等について書いています。

2018-02-24 19:35:17 | 日記

      30.02.24       鼻    NO.1811

 和尚さんは自分の長い鼻がはずかしくって、カッコ悪いと思い

悩んでいました。  短くするために塩でもんだりネズミの小便

をかけたり苦心惨憺の努力をしましたがどうにもなりません。

ところが、ある朝起きてみるとその長いはずの鼻がなぜか普通の

人とおなじような高さになっていたのです。

すると今度は周りの人が不思議そうに和尚さんの顔をジロジロと

眺めるのです。   それで、余計にはずかくなりなした。

ところが翌朝起きると元の長い鼻になっていたので、周りの人は

和尚さんを好奇の目で見なくなりほっとしました。

 (芥川龍之介「鼻」より)

奇異なことにひとは目向けますが、自分は自分・人は人という気

持ちが大切なんだという教えのように思います。

下手に格好をつけたり・人の目を気にすることなんかない・・・ということではないでしょうか?