31.03.18 出しおくれの証文 NO.2180
裁判は「理論と証拠」という武器で戦う戦争です。
ですから、最初から当方の武器(理論・証拠)をすべて出してしまうと、
相手はその内容を見て作戦を立てますから戦いは不利になります。
ジャンケンのあとだしはずるいけれど、敵の武器弾薬の内容を知っ
て自分の武器を備えるものが勝利する。(孫子の兵法)
裁判では、結審してしまってからいくら有力な証拠や理論を出して
も、もうどうにもなりません。 出すタイミングが重要です。
出すべき証拠を出すタイミングを逃した「証拠(証文)」を「出しお
くれの証文」といいます。
タイミングを間違えばどんなに優れた証拠・理論であっても無価値
になるのは、裁判のだけではありませんね。
言うべき時に言うべきことを言わないと、後からなにを言っても取
り返しがつきません。