R 01.06.08 減 価 償 却 NO.2262
企業の経理や会計を担当した人ならば、聞いたことがあるし・その
意味もおわかりでしょうが、「モノ」にはそれぞれ「命」(寿命)が
あって、毎年毎年寿命は減って行く、つまり価格が下がって行くとい
う理屈です。 軽自動車の法定耐用年数は4年ですから、毎年25万円
ずつ帳簿価格から減額してゆく(新車購入資金として毎年積み立てて行
く)のです。 木造家屋の場合の法定耐用年数は20年ですから、2000
万円で買った家ならば、単純にいえば毎年毎年100万円ずつ減って行く
のです。
「なごみの家」にリフォーム支援隊というのがあって、一時期ボランテ
イアとしてお手伝して感じたことは、高齢者にはこういう「減価償却」
という思想全くない・・言うころでした。
一旦買った家は永久に不滅の資産であるという考えです。
建築後50年以上も経過して、もう手の施しようまないほどに老朽化して
いる家を「補修」して使い続けたいという人がいました。
こういう家にお金を掛けるのは、回復の見込みのない「植物人間」
(いやな言葉です)の延命だけの治療をするようなもので、まったく意味
がありません。
人間に終末があるように「家」にだって終末があるのです。