小言コウベイN

日々感じた風刺等について書いています。

さくら

2021-01-22 20:04:29 | 日記

    R 03.01.23      さ く ら    NO.2907  

 取り壊しの依頼を受けている廃屋の敷地内に、樹齢70年を

超す立派な「さくら」がある。 このサクラを伐るべきか、伐

らざるべきか、所有者と頭を悩ませている。

生前、爺さんの自慢の桜で爺さんが亡くなった今も、毎年春に

は見事な花を咲かせる。  昔から「桜伐るバカ・梅伐らぬ馬鹿」

と言いますが、それは枝葉のことであって、根幹から伐採するの

とはわけが違う。  サクラの平均寿命はおおむね人間と一緒く

らいですから、あと何年咲き続けるかは判らないけど、日本の各

地には樹齢200年を超す立派な桜もあるから、この櫻の先のこと

はわからない。

「命ある桜」を根元から伐採するには蛮勇がいる。

日本中の銘木(古木)を見て歩く趣味の人によると、樹齢数百年

を生き延びた巨木(古木)の前に佇むと、その神々しさに圧倒さ

れて畏敬の念を感じるという。  仏教では「命あるもの簡単に

その命を奪ってはいけない」ともいう。

建物解体の依頼者は敬虔な仏教信者であるから、伐採するのかど

うか、簡単には答えは出ない。

一句  春風が 吹けば花咲け 櫻花 主なしとて 春な忘れなそ