この作品は、私が、今ブログ文(後注1)を書いているシューベルトの即興曲と、相通じるモノがある作品だと思います。シューベルトの作品、『即興曲90番と、142番、ドイチュ番号、899と、935』の方が、華やかで明るいですよ。だが、分かり易さという意味で、この絵とあい通じます。そして、わかり易いは、わかり易いが、決して単純ではない。そして、色彩が美しい。
こちらの絵の方ですが、一見すると、無彩色に見えます。が、実際には、そうではなくて、色彩的に、とても、芳醇です。画家にとっても、『これは、傑作だ』と、制作中に、自分で、分かっている、そういう類の作品だったと、思います。
ところで、驚いたことに、外の貸しパソコンで見ると、下ノ絵が見えません。で、そういう方は、絵のタイトル『「貧しき漁夫」を、グーグルの検索まどに
に、いれていただくと、見つけることができます。または、BUNKAMURAミュージアムの、2014ん一月の催しの中に入っています。
ピエール・ピュヴィ・ド・シャヴァンヌ [リヨン, 1824年 - パリ, 1898年]
これは、国立西洋美術館のほうの収蔵作品です。少し違いますが、
こちらも、貧しき漁夫と、入れていただけると出てきます。
貧しき漁夫
制作年 |
1887-92年頃 |
||||
材質・技法・形状 |
油彩、カンヴァス |
||||
寸法(cm) |
105.8 x 68.6 |
||||
署名・年記 |
右下に署名: P. Puvis de Chavannes |
||||
所蔵経緯 |
松方コレクション |
||||
Standard ref. |
Price 331 |
||||
分類 |
絵画 |
||||
所蔵番号 |
P.1959-0175 |
||||
|
ピエール・ピュヴィス・ド・シャヴァンヌ作 「貧しき漁夫」1881頃/パリ・オルセー美術館
シューベルトの方ですが、やはり、絢爛豪華で明るい色彩があります。でも、静かなのです。エロチシズムなどは、感じない種類の明るさと、美しさです。そして、そちらには希望があります。よく、「音楽ほど、天に、素早く、近づける芸術はない」と言いますが、ここで挙げているシューベルトの即興曲こそ、まさしく、そういうたぐいの楽曲です。
絵の方ですが、貧しい漁夫は、嘆いている様に見えます。でも、彼は、きっと祈っているのです。『神様、どうか、希望をお与えください』と。また、一部の人の解釈では、この漁夫は、キリストを象徴的に描いたのだとも言われています。そういうことを見る人に感じさせる忘れられない傑作の一つです。
私はこの絵の実物を人生で二度、間を、50年間ぐらいあけて見ていると、思います。陳腐な言い方ではありますが、文字通りの意味で、・忘・れ・ら・れ・な・い・傑・作・のうちの一つです。
後注1、
極上なピアニスト、白健宇の13年11月8日の、プログラムにこめられたエージェントたちの悪意
なお、このブログの、2010年より数え始めた延べ訪問回数は、2646651 です。
なお、肝心の絵の写真が見えない形となっているのなど、激しい文化破壊ですね。誰がやっているのだろう。いずれ、何らかの、理屈はつけてくるでしょうが、やりたい放題のことをするものだと思います。
2014年12月19日、雨宮舜(本名、川崎千恵子)