こんばんは
今週は月曜日から水曜日まで研究関連で外の講習会に参加し、技能の習熟に励んでいました。非常に勉強になり、研究の今後の助けにもなると思いました。また、そこで新たな人間関係も構築でき、いろいろな話を聞けて良かったと思います。
木曜日以降はまた、忙しく・・・昨日も当直で今に至っております。
質問が公開希望ではなかったので、少しこちらに書かせていただきます。
急性骨髄性白血病の治療が終わった後に風邪などに気を付けるべきか、風邪などをひきやすいのか。すなわち抗癌剤治療の影響で抵抗力はかなり低下しているのか・・・ということですが、一部の患者さんではYesになります。
まず、抗癌剤治療を受けている方に限らず風邪などに気を付けるのは当たり前なのですが、それらを駆逐する力が落ちるような人がいるか…ということですけど、大量キロサイド療法を受けた患者さんたちはCD4リンパ球の低下が大きいのです。
これらの治療だとCD4リンパ球が200/μlを下回る人が多いので、回復してくるまでの間ST合剤を内服していただいたりすることがあります。僕が過去にやった人の多くは1年から2年ほどは飲んでいただいたと思います(逆に言うと、そのくらい回復してこなかった)。
骨髄移植をした患者さんはもちろんそうです。そもそも予防接種も免疫抑制剤を中止し、GVHD(ドナーさんの細胞が患者さんを攻撃する反応)がなくなり…という段階で不活化ワクチンから開始し、生ワクチンは2年くらい経過してからになります。
スタンダードな寛解導入+地固め4コース…の人で細胞性免疫(ウイルスや癌に対する免疫、またCD4リンパ球などの指定塔の機能)が低下しすぎるということは少ないと思いますが、白血球の基準値が若干低下していたりすることはあるかもしれません。
悪性リンパ腫や急性リンパ性白血病の治療では、細胞性免疫にダメージを与える治療がどうしても多くなりますので、風は引きやすくなるかもしれません。もっとも標準治療であるCHOPやABVDでそれほど低下はしませんが、再発後の治療は強く低下するかもしれません。
あとは患者さんによりけりで、CHOP-Rくらいの治療でもすごく免疫力が低下する方もいます。
返信にはなっていないかもしれませんが、このようなものだと思います。
いつも読んでいただいてありがとうございます。今後もよろしくお願いいたします。