新・眠らない医者の人生探求劇場・・・夢果たすまで

血液専門医・総合内科専門医の17年目医師が、日常生活や医療制度、趣味などに関して記載します。現在、コメント承認制です。

高額医療費上限見直し

2013-10-07 23:19:40 | 医療

さて、もう一つ

 

年収770万円以上は負担増へ 高額医療の上限見直し

http://www.47news.jp/CN/201310/CN2013100701002681.html

 厚生労働省は7日、社会保障審議会(厚労相の諮問機関)の医療保険部会を開き、医療費の自己負担に上限を設ける「高額療養費制度」をめぐり、70歳未満の年収770万円以上の高所得者については、月額の上限を現行の約15万円から約17万円以上に引き上げる案を提示した。年収1160万円以上の人はさらに上限を25万円以上にする。

 制度は、医療費が高額になっても家計を守る公的医療保険のセーフティーネットだが、経済力に見合うように上限額をよりきめ細かく変更し、一部の収入の少ない人の負担は軽減する。年末までに正式決定し、2015年1月からの実施を目指す。

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僕は税率などの細かいのはあまり知らないのですが高所得者とはいえ、月額25万円は結構きついだろう・・・と思ったりします。それが一時的なもの(例えば手術や抗癌剤治療も含め、一定期間の治療を完遂すれば終了して、経過観察に移る)なら良いのですが、慢性骨髄性白血病や多発性骨髄腫などの「共存」が現時点では選択肢になっていて、治療で使う薬剤が高い場合は「医療補助」でもない限り「治療を継続するために生活保護を受ける」という患者さんが出てくるのが仕方がないような気がします。

 

そういう金銭的な問題でベストの治療を受けないという選択肢を選ぶかたは結構います。それは大きな問題だと思っています。

 

本当に医療費の問題は大きな問題だと思います。

 

月額の上限を上げたら、民間保険に入る人が増えると思われるので、そちらで対応させるようにしたいのだろうか?

 

いろいろこの記事を読み思いました。

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ノーベル医学・生理学賞発表

2013-10-07 23:05:44 | 医療

さて、もう一つ追加します

2013年のノーベル医学生理学賞が発表されましたね。

米3教授にノーベル医学生理学賞 細胞内の物質輸送を解明

http://www.47news.jp/CN/201310/CN2013100701002424.html 

 【ストックホルム共同】スウェーデンのカロリンスカ研究所は7日、2013年のノーベル医学生理学賞を、ジェームズ・ロスマン米エール大教授(62)ら3人に授与すると発表した。

 授賞理由は、細胞の内部で小器官の「小胞」が、物質を運ぶ仕組みの解明。この仕組みが働かないと糖尿病や免疫疾患などの病気につながる。生存に重要な役割を果たすメカニズムの解明が高く評価された。

 他の2人はランディ・シェクマン米カリフォルニア大バークリー校教授(64)と、ドイツ生まれのトーマス・スードフ米スタンフォード大教授(57)。

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ちなみに細胞内小器官の「小胞体」や「ゴルジ体」を介した膜輸送…とか言ってもわかりにくいですね。

 

体の中にもタンパク質があります。本当に小さなタンパク質がいっぱいあります。それらはいろいろな細胞で作られていますが、その細胞の中で作ったタンパク質をどうやって「血液中」など細胞外に出すか・・・というのを調べた人です。

 

個人的には少し早いかもしれませんが、イマチニブを作った研究者さん(Brian J. Druker)あたりが来てほしいなぁと思ったりしておりました。

 

この方がいて慢性骨髄性白血病の患者さんたちの治療が大きく変わったわけですし、その後の分子標的薬の道筋ができたわけですから医大ですよね。

 

僕も全く違う新しい薬剤を作ってみたいと思いますが、なかなか基礎研究者でなくては作るのは難しいかもしれないですね。ただ、そういうもの(物質X)があるのではないかと考え、その方向に向かうことはできるかもしれませんし、頑張っていきたいものですね。

 

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医学部新設へ動き:医学部を増やさないという慣例を壊す意味ではよいかな

2013-10-07 22:41:33 | 医療

こんばんは

 

先日、うちの妻が体調を崩しまして、今も咳が辛そうです。「薬いる?」と聞きましたが、「別に必要ない。むしろ飲んだ後の副作用の方が気になる」といわれ、役立たずの旦那をしております(汗

 

あとは今週末に始まる血液学会の準備と研究、論文書きに追われております(8月末に投稿して、今月ももう一本何とか・・・)。年度内に4本論文を書くことをとりあえずの目標にしています。

 

さて、医学部新設に関して阿部総理が指示を出したという記事です。

 安倍晋三首相は4日、東北への大学医学部の新設について、正式な検討に入るよう下村博文文部科学相に指示した。要望で首相官邸を訪れた村井嘉浩宮城県知事に意向を伝えた。医学部新設は1979年の琉球大を最後に凍結され、2003年には文科省告示で新設しない方針が明記された。東日本大震災からの復興と被災地・東北の医師不足解消に向け、政府方針を大きく転換する
 村井知事と伊藤信太郎自民党宮城県連会長が安倍首相、加藤勝信官房副長官と面談。東北に医学部新設を訴えた村井知事に対し、安倍首相は「東北の深刻な医師不足は十分認識しており、解消のために医学部新設の必要性を理解している。検討を指示する」と述べた。
 引き続き、村井知事は文科省で下村文科相と会い、下村氏は安倍首相から指示を受けたことを明らかにしたという。
 官邸で報道各社の取材に応じた村井知事は「被災地の医師不足は顕著で、首相自らの検討指示は大変心強い」と話し、「医師が集まらなければ医療スタッフも集まらない。宮城だけでなく、東北全体の自治体病院を支える医師育成を急いでほしい」と強調した。
 文科省は今後、東北への医学部新設を特例的に認めるための必要な環境整備に着手する。立地先は宮城県が最有力とされており、東日本大震災復興特区の活用なども踏まえ、具体的な検討が進む見通しだ。
 東北への医学部新設をめぐっては、自民党の東日本大震災復興加速化本部(本部長・大島理森前副総裁)が9月27日、震災復興の象徴として東北への新設を求める緊急提言を取りまとめている。
 政府は東北のほか、新たな国家戦略特区でもう1校医学部を新設する意向を固めており、海外から患者を受け入れる「医療ツーリズム」構想を掲げる千葉県成田市などが候補に挙がっている。

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いつも書いておりますが、「医学部新設が良い」のか「既存の医学部の補強」が良いのか・・・ということに関しては、僕は最初に後者を行い、次に前者と思っています。

 

ただ、医学部を絶対に増やさない・・・という慣例を壊すことができたのはよいことだと思います。これで体制が整えば医学部新設へ動きやすくなるかもしれませんしね。

 

東大の上先生が書かれた記事も出ています。

http://bylines.news.yahoo.co.jp/kamimasahiro/20131005-00028669/

 

これは日医の「医大増設反対」に対してのものですが、今回の記事にも参考になりそうなので紹介します。

ちなみに僕が日医の意見に対して書いたのはこっち「日医の「政治主導で医師偏在解消を」発言:説明義務がどんどん増えているのに気が付いているのかしら?

 

今後の動向を見守りつつ、僕は研究(基礎・臨床)を続けていきます。

 

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