奈良から帰る途中に、偶然夫が見かけたこの門構え。
なんだか、清里・・・?のような雰囲気ですが。
国立奈良女子大の入り口でした。
奈良の市街地にあるのですが、深い森の中にありそうな、
洋館。。。
奈良女子大学が国立大学になったのは、1949年(S24)なのですが、
前身の女子高等師範学校として、
1908年(M41)に竣工した建物です。
女子高にぴったりな、少しメルヘンチックな雰囲気の建物は、
当時の文部省建築課の京都帝国大学建築部長であり、
奈良出張所長の山本治兵衛を中心に設計されたそうです。
石造りの建築ではなく、木材を全面に施しているデザインは
名古屋の明治村の建築にもありましたが、ハーフティンバーという
英、仏、独に多く見られる技法だそうです。
板壁と漆喰壁を組み合わせながら、木材の張り方を竪板張り、横板張りなどと
と変化させているのが特徴です。
竣工以来、事務室や講堂として使われてきましたが、
1990年(H2)に新しい講堂が造られたため
記念館として保存が決められました。
そして、1994年(H6)に改修工事が行われ、
正門近くの守衛室と一緒に、国の重文に指定された建物です。
細やかな装飾と、グレイと若草色の組み合わせが
とても優雅な雰囲気を醸し出しています。
当日は、一般公開されていて、早く到着していれば
見所がたくさんの講堂内部も見られたのですが、
時間が過ぎていたので、ちょっと残念でした。
何故か、建物の横、2回部分に鐘が・・・
授業の始まりや休憩時間の終りを、この鐘で告げていたのでしょうか。
昔の、明治生まれの活躍していた女性の、残されている写真などを見ると
品性や、強さ、優雅さを感じさせる女性が多いと思うのですが、
こういう美しい建物で、先進的な教育を受けていた影響もあるのかな、
と思います。
こんな可愛らしい守衛室も国の重文です。
GWは、急に気温が高くなり始めて、
歩いているだけでも、少しバテ気味になっていて、
車の中で、少し目を閉じていたら、
夫が「ほらほら!好きそうなのがあるよ!」と見つけてくれて。
帰り際に、とっても素敵なこの建物を見ることが出来て
すっかり元気になりました。