明治生命館に入り、圧倒されるのが、1階から吹き抜けになっている天井です。
古代ギリシャの神殿のような大きな柱と、
見事なロゼットの彫りとエッグアンドダーツの文様の八角形が
ずらっ~と埋め尽くしています
廊下の壁の装飾も、ぴったりくる言葉が見つからないほどの豪華さ
役員向けの食堂のアーチに施された、葡萄唐草。
2階から1階への階段の窓も・・・
1階の床材は、イタリア北部産出の、
2億年前くらい、中世代ジュラ紀の大理石
古生代から中生代のアンモナイトの化石が、いくつか見られます
2億年前の石の上・・・なんだか、不思議な気持ち。
お客様相談センターにある、今でも現役の家具。
こんな待合の椅子にかけていたら、多少の順番待ちも苦にならなさそう~
1934年に完成後、まもなく終戦、明治生命館は
1945年にGHQに接収され、かなり粗雑な扱いをされたそうです。
1956年、アメリカより、正式に返還され、復旧工事が完了。
1997年に国の重文に指定され、
2001年から、建物を積極的に活用しながら、保存をする手法に基づいてリニューアルを開始。
2004年に、美しく修復され、一般にも公開されるようになったそうです。
とても見応えのある、美しい明治生命館ですが・・・
唯一残念なこと・・・
この明治生命館が建つ前には、、「三菱二号館」が建っていたそうです。
「三菱一号館」と同じくレンガ建築の、
あのジョサイア・コンドルによる、素敵なデザインの建物。(下の模型の画像)
当時は、この建物を残して、隣に現在の明治生命館を建てる予定だったそうですが、
設計者、岡田信一郎の進言によって、この「三菱二号館」は取壊されたそう・・・
残念・・・
建築顧問として、岡田信一郎を起用した、曾禰達蔵、
曽禰達蔵は、恩師のジョサイア・コンドルの建築を取り壊さなくてはならなかったのです。
もし・・・残していてくれたら、とっても素敵な街並みが見られたことと思います。