神戸税関と向い合って、個性的な建物が建っています。
旧生糸検査所です。
旧館と新館の2棟あります。
旧館は税関と同じ1927年(S2)に建てられました。
生糸は、明治政府に最重要輸出産物と指定されて、
日本各地から生糸が、横浜やこの神戸の検査所で品質検査を受けて
海外へ輸出されて行きました。
ゴシック様式の入り口の上の装飾は、蚕からデザインされたのだそうです。
横浜にある、旧税関として使われていた建物にも
蚕、蛾をデザインした装飾が付けられていました。
今年の夏から、「デザインクリエイティブセンター神戸」として
生まれ変わりました。
各部屋は、デザイン関係のアトリエや事務所として貸し出しされ、
この日も、デザイナー関係のような学生さんたちで賑わっていました。
もとは、生糸を検査する設備だったそうですが、
期間限定のイベントなどでは、カフェとして使われている
お部屋だそうです。↓
当時の検査設備を残し、神戸と生糸の歴史についての展示室もありました。
昭和初期の建物のデザイン自体は、だいぶシンプルに思えますが、
ちょっとした、エレベーターの階数表示なども、
なんだか、可愛らしく、ゆとりを感じます。
こちらは、国立の生糸検査所で、置塩章氏設計です。
ゴシック様式の新館、1932年(S7)建築。
どこか、大学の校舎のような、アカデミックな雰囲気も感じます。
当時は、検査所と港を生糸を運ぶ貨物が行き交い、
とても賑やかだったそうです。