ようこそ里山へ 茨城笠間・青葉って永遠

茨城県笠間市。観光と陶芸の町の知られざる宝。穏やかな里山と田園は心の原風景。庭と山川草木、体感する旬の言の葉たち。

速攻で再生させて頂きました

2012-07-12 06:15:05 | 茨城の復興・石の現場から
 笠間市の西部、とある山荘の一角です。 実生のヤツデさんが、木陰を彩っております。 地面にも、何か、石のようなものが覗いております。 捨てられる運命にあった、大谷石さんたちです。 キャリアをお伺いすると、震災で破損した石塀さん。 たまたま通りかかった、青葉のトラックに便乗しました。 運命は変えられると申しますが、それは、本当かもしれません。 必要とされない運命が、必要とされる運命に。 この . . . 本文を読む

見晴らしの丘の石垣再生です

2012-05-28 06:53:59 | 茨城の復興・石の現場から
 見晴らしの良い高台におります。 里川の清流を囲む、常陸太田市町屋地区。 歴史のある住宅の裏手の斜面は、鎮守の森さんにつながっています。 今朝は、現場の近況のご報告です。 大震災で崩れた石垣の再生について、ご提案させて頂きました。 全て、現場にころがっている石さんたちを生かすというものです。 石さんたちの声を聞き、性格に合わせて入念に、かつ手早く積み上げます。 土圧のストレスを軽くする . . . 本文を読む

記念碑の修復サポート後記

2012-02-21 06:40:58 | 茨城の復興・石の現場から
 今朝は、石垣の修復、お堅い石の仕事のお話です。 写真は、常陸太田市町屋町の歴史遺産、龍城碑と呼ばれる記念碑です。 記念碑の本体は無事でしたが、基壇の後ろの高さ2メートルの石垣が震災で崩れました。 地元産の玉石で積み上げられた石垣でした。 写真の左側のあたり無事でしたが、メインの部分は、崩れたりゆがんだり。 笠間からは、稲田の玉石を運び、元の石もすべて再利用して、修復しました。 大きくて重 . . . 本文を読む

石と立ち上がる昔の技たち

2012-02-09 06:45:36 | 茨城の復興・石の現場から
 暦の上では春ですが、被災現場では、少しづつの復興が続けられています。 石のに刻まれた牡丹の花が、陽春を待つ現場。 とある氏神様の石の灯篭の彫刻です。 大震災の横揺れで、上部が滑り落ちました。 一番下の台座はみかげ石ですが、上部は栃木県那須方面に産する、安山岩質の凝灰岩と推定されます。 みかげ石は硬く、凝灰岩は柔らかい石です。 灯篭の一番上、宝珠と呼ばれる部材の一部です。 雨水を逃がす穴 . . . 本文を読む

みかげ石水車は旅に出ました

2011-12-21 05:17:35 | 茨城の復興・石の現場から
 みかげ石水車の撤去作業を手伝いました。 ここは、笠間市石井の、旧笠間市役所庁舎の玄関前。 震災で壊れた庁舎解体に伴い、この水車の撤去も決まりました。 このユニークな作品こそ、青葉の仲間で、三度の飯より石が好きな石工・西島さんの手作りです。 稲田みかげでこしらえ、市に寄贈し、長らく、石の町笠間のマスコットでした。  この水車は、西島さんの仕事の腕試し、いわゆる習作として作ったものです。 水車 . . . 本文を読む

意志あるところゆるい道あり

2011-12-19 06:19:23 | 茨城の復興・石の現場から
 丸い石が見えますが、この石は、元・石灯籠の一部です。 震災で倒れ、現在は、お花の鉢の台として働いています。 余震もあり、立て直しても危ないので、お施主さんから撤去のご依頼があったものです。 安全第一、このような輸入の量産灯篭の場合は、もったいないかも知れませんが、適切な判断です。 但し、搬出処分に手間ひま掛けるのもロスですから、お庭改造の際に、利用しました。  こちらは、園路脇の腰掛けです . . . 本文を読む

今日で7ヶ月、石に心込めて。

2011-10-11 06:32:50 | 茨城の復興・石の現場から
 震災から7ヶ月の節目の日、石の復興現場のお話です。 茨城もまだまだこれからですか、東北も冬が近づいています。 少しでも復興が進むよう、願ってやみません。 *********************  写真は、お庭で苔むしはじめた筑波石さんです。 間近に見れば、石が苔むすまでに復興をと、促すような表情です。 震度6強の笠間も、屋根などは、まだシートと土嚢が二代目三代目で頑張っているのが現状です . . . 本文を読む

再生の石あるところ花道なり

2011-08-26 06:15:31 | 茨城の復興・石の現場から
 今日は、震災復興、石の再生の事例をお伝えします。 瓦礫になるか、花になるか。 歴代陶芸作家さんの情熱のしみこんだ煉瓦に、再び花が咲きますように。 ********************  一瞬にしてすべてを変えた震災。 しかし、復興は一歩づつ。 どなたも、そのように感じながら、今日を励んでいることと思います。 画像は、笠間焼ギャラリーさんの花壇の片隅です。 陶芸家さんが実際に窯で使われて . . . 本文を読む

お盆を迎えて、現場の実感です

2011-08-13 07:09:48 | 茨城の復興・石の現場から
 今日から、節目に入ります。 お盆が始まる朝、鎮守の森を歩き、頭がクリアになりました。 そして、茨城の復興に向けて、石の現場の今の様子に思いをはせました。 ********************  今日からお盆です。 本日は片づけをして、お盆をお迎えして、仕事の再開は17日から。 お盆というものは、我々現場の人間にとりましては、仕事的にも精神的にも大きな節目です。 そこで今朝は、鎮守の森まで . . . 本文を読む

大谷石再生の記②

2011-08-08 06:26:31 | 茨城の復興・石の現場から
 今日は、震災復興現場の話題、少し堅いお話、石工事のレポートです。 もともと庭以外の分野の仕事を承ることが多い青葉でしたが、この震災後、さらにその傾向が強まっています。 一体何が専門なのか、プロのあるべき姿など、現場で深めんとする日々が続いております。 ********************  まず、我が家の大谷石の現状からご報告いたします。 庭の縁、震災で塀が無くなりましたので、だいぶ、見 . . . 本文を読む