ようこそ里山へ 茨城笠間・青葉って永遠

茨城県笠間市。観光と陶芸の町の知られざる宝。穏やかな里山と田園は心の原風景。庭と山川草木、体感する旬の言の葉たち。

速攻で再生させて頂きました

2012-07-12 06:15:05 | 茨城の復興・石の現場から
 笠間市の西部、とある山荘の一角です。
実生のヤツデさんが、木陰を彩っております。
地面にも、何か、石のようなものが覗いております。



捨てられる運命にあった、大谷石さんたちです。
キャリアをお伺いすると、震災で破損した石塀さん。
たまたま通りかかった、青葉のトラックに便乗しました。

運命は変えられると申しますが、それは、本当かもしれません。
必要とされない運命が、必要とされる運命に。
この山荘で必要と思われた石段兼土留め石さん用に、スカウトされたのです。



新たな石段さんが、山荘さんのお庭のゾーンをやわらかく仕切ります。
そして、望ましい方向に、お庭の雨水を導くという、大事な役目を担うことに。
お庭のお役に立てば、袖の土留め石さんたちの傷跡も、徐々に癒えるでしょう。



一番破損がひどかったこのおじさんには、オブジェとなって頂きました。



 実は、ついでの工事でした。
搬入の小運搬も含めて、朝8時開始、メンバー2名で、9時半にすべて完了。
ですから、要所以外は、すべて即興です。
要所も、ほぼ、即興ですが。

 ただし、一応プロですので、見えないところも堅く、堅く。
こなごなになった石屑さんも、手前の地下で。
捨石のようでありながら、すてきなタイプのステ石さんとして、お役立ちに。



昔も今も、自分でお豆を育てる人は、屑豆でも捨てずに、生かそうとします。
もったいないと、すり鉢で黄な粉にしたり。
それとおんなじなんです。

大谷の石のお山さんが、身を削って生んでくださったかけがえのない石さんたち。
天寿を全うされるまで、生かさせて頂きます。



 画像の左側は、素掘りの排水溝にしました。
山荘というものは、普段の排水管理には、要注意です。
冬場に整地を行い、その後の状況を見て、この場所に、この形がベストと判断しました。



そして、上流の山荘側から見ています。
魚道にお魚が入るように、雨水さんが、流れながら浸透すれば幸い。
輪に囲まれたマウンドには、敷地内のヤマツツジさんなどを移せば。
あとは、野の花さんの自生にお任せです。



下流方面は、野の花の聖域です。
オカトラノオさんが咲いていました。
湿潤な木陰を、ギボウシさんの丸い葉っぱが埋め尽くしています。



 さて、自然さんに感謝、要所を掃き清めて、新たな石段さんを戻りました。
石には素敵な意志があり、捨てる石はありませんね。
何より、大谷石さんは柔らかいので、草刈作業の刃先を傷めません。
山ふところのお庭には、安心の素材なのです。

昔から、天の時、地の利、人の和と申します。
大きなことも、小さなことも。
お陰さまで、この度は、とても良いタイミングでした。
特に、地の利に関しては、利の他に、理といいうものを感じました。



程よく湿気の抜けた上流部では、野の桔梗さんが開花です。
ピンボケ御免なさいで撮影後、本来の作業に取り掛かりました。

 一瞬の速攻の側溝づくりでしたが、地の理に沿えた仕事であったか。
自然さんの声をお伺いするという大切。
まだまだ、捨てられかねない被災石さんたちが待っているはず。
天の時に応じて、キビキビ働いてまいります。
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