ようこそ里山へ 茨城笠間・青葉って永遠

茨城県笠間市。観光と陶芸の町の知られざる宝。穏やかな里山と田園は心の原風景。庭と山川草木、体感する旬の言の葉たち。

みかげ石水車は旅に出ました

2011-12-21 05:17:35 | 茨城の復興・石の現場から
 みかげ石水車の撤去作業を手伝いました。
ここは、笠間市石井の、旧笠間市役所庁舎の玄関前。
震災で壊れた庁舎解体に伴い、この水車の撤去も決まりました。

このユニークな作品こそ、青葉の仲間で、三度の飯より石が好きな石工・西島さんの手作りです。
稲田みかげでこしらえ、市に寄贈し、長らく、石の町笠間のマスコットでした。


 この水車は、西島さんの仕事の腕試し、いわゆる習作として作ったものです。
水車は、車の軸のぴったり中心に重心があってはじめて、なめらかに回ります。
それぞれの石の板の寸法と目方を、精巧に整えるのが、職人の魂です。



 軸の部分は鉄ですが、さびが出始めていました。
じつは、既に震災前から、給水ポンプの賞味期限切れで、休眠状態だったのです。
お役所も、担当者が変わったり、予算が削減されたりと、近年は止むを得ない事情もあり。



 無事に荷台に乗りました。
いつもは青葉が親方ですが、今日は西島さんが親方です。
水車は無事でしたが、庁舎は無事ではありませんでした。


震災の爪あとは激しく、撤去作業も慎重を期しました。
以前、水車の脇に、金融機関の出先事務所さんが二つありました。
周囲の小庭園は、出先事務所さんが寄贈されたそうです。



まさしく、震度6強の揺れでした。



 笠間のシンボル、佐白山(さしろさん)を望む、眺望の良い台地に、旧市役所はありました。
庁舎にいた人の話では、あの日、一面が黄色い煙に覆われ、佐白山が見えなくなったとか。
スギの花粉は少ないエリアですから、屋根瓦の裏地の土も加わっていたのかもしれません。



 今日の平穏は、当たり前かもしれませんが、有難いですね。
狭い仮庁舎には会議室も無いようですが、屋根があるだけでも、感謝感謝。
春には桜も咲きますよと、エールを送る吾国山(わがくにさん)です。

 この水車は、西島さんと青葉が引き取ることになりました。
今度は、天然の水源のあるところに寄贈したいと思います。
市民の皆さん、市役所の皆さん、長い間有難うございます。

 午後、西島さん工房にて、清掃を完了。
復興の春へ、回転もスムーズです。
今度は、里山の泉さんを讃えるシンボルとして、ご縁のある場所にて再出発します。
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◎里山生きてます∞茨城笠間
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