カサカサさんの神妙語りです

　カソコソ、カサコソと、落ち葉さんを、踏みしめながら。
ヤマザクラさんと、ご対面です。



冬こそ、ヤマザクラの樹皮さんは、いきいきとされているようで。
一つひとつのお目めさんが、メラメラと。
目ヂカラが、伝わります。




この若いヤマザクラさんは、実生です。
根ヂカラもありますから、切り倒されても、後継さんが、続々と噴出いたします。



ついでに、隣のコナラさんの幹も。
縦に割れる樹皮さんの間に、勢いがあります。



　さて、こちら。
落ち葉の下には、苔さんが。

ここは、笠間の街なかですが、昔は田んぼでした。
紆余曲折を経て、現在はミニ里山に。



故事来歴ゆえに残る湿気さんにより、苔さんが揺り篭のドングリさんです。



この方は、ドングリ一寸法師さんです。
やがて都の川を下り、太平洋を回遊して。
大間のマグロと、なりにけり。

築地市場の初セリは。
去年の三倍の、最高値。
一億ウン千万のマグロさんも、昔は小さな一粒でした。



　思えば、昔は小さかった。
お椀のお船に乗るほどに。

げに、森も海も、偉大なるお力です。
自然さんの生命力は、偉大であります。



一粒に秘められた生命力。
その生命力を狙ってかじる、その虫さんのお力もまた。
自然さんの、美妙、神妙です。



カサコソ、カサカサ。
カサカサ笠間の、昼下がりです。
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