さてさて、長いこと書いてませんでしたが、いよいよバンドの歴史の続きを書きますよっ!
前回は、おいらが店長とは全く逆の方向を目指して、ギターの弾き方を変えた、というところまででしたな。
そう、おいらたちのバンドは基本的には、洋楽のカバー・バンド(コピー・バンドではない!)なので、楽曲のオリジナリティは無い。
そのぶん、自分たち自身のプレイ・スタイルを、なるべくオリジナルなものにしたいわけですよ。
といっても、メンバーが相談してこうなったのではなく、自然発生的にこうなっていったというところが面白い。
すべて、個人個人の思いつきなんだよね・・・
というか、音楽のプレイ・スタイルというのは、超個人的なものなので、同じバンドのメンバーといえども、なかなか口出ししにくい部分でもあるわけっす。
それが、気がついたら、3人とも、普通の奏者とは一味違ったスタイルになってしまっていたわけですわ(笑)
具体的にまとめると。
店長は、
メイン・ギターを12弦ギターにして、定着。
つぁんは、
オープン・チューニング、指弾き、スライド・ギターに転向。
そして、今回の話のメイン、VROOOMですよ。
やつはそういう意味では究極の存在。
なぜなら、自分の楽器を自分で作るところから始めてしまっているわけだから(爆笑)
これ以上のオリジナリティはないでしょう!!
で、やつの楽器の変遷を、豊富な資料映像をもとに、解説していきましょうか。
カホン奏者、必見ですよっ!!
とくに、カホンを作ってみたい、なんて思っている人は、見のがしてはいかん!!
といっても、そういう人がどれくらいいるのか不明ですが・・・(笑)
さて、話は「第2期アップルビデオ高津店」の結成(再結成)のときにまでさかのぼります。
それはここにも書いておいたんだけど、おいらはやつと二人で渋谷の楽器店にカホンを買いに行きます。
たぶん、1万5千円くらいの品物だったと思う。
これですね!
やつの伴侶のクロちゃんが横に写っていますが、そちらはとりあえず置いといて(笑)
カホンだけに注目すると、やはり良い意味でも悪い意味でも、市販品。
デザインとかに普遍性があるともいえるけど、今から考えると、いまいち物足りない・・・
音も、可もなく不可もなしって感じかなあ・・・
ただ、あの当時はカホンという楽器そのものが、おいらたちには珍しかったから、それだけで感動してましたが(笑)
で、しばらくそれでプレイしていたんだけど、やつは器用なので、あっというまにカホンの奏法をそれなりにマスターしてしまって、物足りなくなったみたい(笑)
そして、シンバルを導入!
これですね。
メーカーはジルジャンで、10インチのスプラッシュ・シンバル。
おいらは打楽器には詳しくないのだが、スプラッシュというのは、叩く力によって、2種類の音が出せるらしい。
基本的には市販品をそのまま使っていたのだが、この時点でも、わずかながら手は加えてあります。
というのは、このシンバル・スタンドはドラム・セット用なので、カホン奏者が使用するにはシンバルの位置が高すぎる。
なので、VROOOM宅に、普通に転がっている「金属パイプ・カット器具」で、切断されて短くなってます(笑)
そんな道具、普通の家にあるか??(爆笑)
そして、ある時に、VROOOMがバンドの飲み会で、いかにも普通な感じで言うわけですよ。
「俺、カホンを自作することにしたから。」
いやいやいや、普通じゃないから! それ!!(笑)
おいらと店長は爆笑してつっこんだんだけど、それからほどなくして、完成品を目撃することになります。
カホン・零号機
これですねっ!!
ちゃんとしたカホンだよね。
どこからどう見てもカホン。
作れるもんなんだ・・・(笑)
というか、この時からもう、VROOOM WORKSのロゴが入ってるし(爆笑)
詳しく聞いてみると、これは「カホン自作セット」というものを売っているらしく、それを組み立てたものらしい。
つまりは試作機といってよいのではないかと(笑)
おいらはVROOOMとのつきあいが、ものすごーく長いから、解説を加えておくと。
やつは、しゃべっている時は、かなり過激な男です(爆笑)
とっぴな事をガンガン言うし、そもそも発想がぶっ飛んでいるので、ふつうの人は驚くか、とまどうか(笑)
ところが、ことが「ものづくり」となると話は違っていて。
「ものづくり」になると、やつの過激なところは影をひそめて、臆病なくらいに慎重になります。
大量の情報を仕入れて、綿密に計画を立てて、丁寧に仕事をして、無理なく作り上げていきます。
さすが、職人!!
そう、つまり、やつはカホンを自作するという道に、もっとも初心者としての入り方で入っていったわけですな。
そうやって、まず、カホンという楽器の仕組みを探ろうとしたということかと。
腕に自信はあるはずなのに、ちゃんと段階を踏んでいるわけですよ。
そして、この零号機を突破口にして、やつの「カホン自作」の長い旅が始まるのです!
以下次号じゃ!!