未来技術の光と影。
SIYOU’s Chronicle




ドラマ版『鈴木先生』を観ている。
http://www.tv-tokyo.co.jp/suzukisensei_drama/

今やっている、深夜の再放送だ。

昨夜で、第8話だ。

これ、面白い。

たまたま、深夜に点けたテレビでやっているのを見て、ハマった。それ以来、録画して観ている。

こう言うのを見ると、面白いのに見逃してしまっているドラマが、もっと沢山あるんじゃないかと、不安になって来る。

ドラマの内容については、ここでは取り上げない。

今日、書きたかったのは照明だ。

このドラマ、照明が面白い。

まぁちょっと、自分で書いていてナンだが、「ドラマの照明が面白い」とかなんとか。。。


2~3週間ほど前、満島ひかり関連の記事でネットしていて、ある映画批評サイトに行き着いた。

「映画研究塾」
http://movie.geocities.jp/dwgw1915/

ここの、映画批評が面白い。

映画を「映像芸術」の視点から評価している。

照明の様子がどう、カットがどう、などなど。

これだけ聞くと、なんか理屈っぽいサイトのように聞こえるかもしれない。

「映画なんか、見て、面白ければいーんだよ。やれ、照明がどうの、カットがどうのと理屈を捏ねて映画を評価するのは、どーたら、こーたら・・・」と。

私が自分で、今書いているこの文章を読んだら、同じように思ったと思う。だが、ここのサイトはちょと違うので訪れてみて欲しい。

世間の常識的な風評は全く意に介さず、自分の感性で「面白いものは面白い。」「つまらないものはつまらない。」と、断言している。

口調が挑発的なので、反感を持つ人も多いようだが、「なぜもっと皆、映画の素晴らしさを解ろうとしないのか?」との遣る瀬無い思いが憤りに転じているだけで、その語間には映画に対する深い愛着が溢れている。

彼の論理的な解説は、決して自分の知識を自慢するためのものではないし、増しては他を批判するためのものでもない。

映画には色々な見方があることを、決して否定しているわけではない。

彼の様な観方が出来、そのような映画を創った人々を、その功績を、称賛する人が余りにも少ないが故に、その忘れられがちな、忘れられるには余りにも貴重な映画の側面を、ついつい、強調してしまうのであろう。

「この映画、確かに面白いけど、ここの、こういう所も観て欲しい。」程度のテンションでは、もはや何も伝わらないとの使命感に燃える余りに、孤高の道を突き進んでいるように見受けられる。


仮に、全く色を感知することが出来ない、完全に白黒の世界しか見れない者がいたとしても、彼には「印象派」の絵画を他の絵画の中から識別することが可能であろう。

点描や、今までに無い大胆な筆遣いや、光の描写。浮世絵に影響を受けた斬新な構図などに、それなりの新しさや、感動すら覚えることが可能であろう。

「絵なんて、自分が観て、楽しめればそれでいーんだよ。俺は満足している。」と、彼が言っていたとしても、色を見ることが出来る者ならばやはり、この豊かな色彩を味わうことが出来れば、もっと楽しめるのに。と、思うに違いない。

もし、可能であれば、彼に色の見方を教えてあげたい。と思うはずだ。


「映画研究塾」が訴えているのは、そう言うことだと思う。

映画にこう言う素晴らしい面があることを、もっと皆に知って欲しい。と。


『鈴木先生』を観ていて、ふと、「この照明、面白いね。」と思った。

これが、『照明』というものなのか?

今回であれば、冒頭のプロポーズのシーンの、誰にでも解る照明の切り替えに始まり、職員室の空気が一気に冷え込む様を、視覚的に補っている照明の変化。

小川の空手のシーンでは、ちゃんと霧が流れている。

恐らくこのドラマでは、照明にそういった要素があることを、誰にでも解るようなレベルから、放送室(?)での悪だくみのシーンのラストの、微妙な色彩の揺れのように、辛うじて、解るか?解らないか?のレベルのものまでを散りばめて、皆に照明というものの素晴らしさに、気付いて欲しいと思っているに違いない。

・・・違いない。いや、違うかな?

突然、画面の中央に、足子先生が現れた衝撃など、愕然の思いがある。

やっぱり、普通のドラマぢゃないよな?

・・・いや、これで普通なのか?

ちょっと心配になって来たので調べてみた。

「実は鈴木先生の照明スタッフさんは、トウキョウソナタと同じかたなんです。」と、『土屋太鳳』のブログに書いてある。

『つちやふうた』って誰?・・・いや、今は話が逸れるのでやめておこう。

注目は『トウキョウソナタ』だ。『映画研究塾』でも絶賛していた。

やはり、タダものではなかったようだ。

そして、『映画研究塾』を読んでいなかったら、私がそれに気付くことすら、なかったと思う。

『映画研究塾』に感謝しているし、『鈴木先生』のスタッフの方にも感謝している。

人生が豊かになった。これでまたしばらく、生き延びて行けそうだ。


P.S.

「たお」のブログも伝わるよ。うらやましい限りだ。ありがとう。

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