笑顔でバレー

バレーボールの指導のことについて

チームカラーがない

2009-05-23 23:15:21 | Weblog
 全日本の帯広地区予選が始まった。結果は、2回戦敗退。スコア上は追いついたかっこうだが、内容はほめられたものではなかった。
 今回の目標は、チームワーク。敵は、対戦チームではなく、自分たちがどれだけチームワーク、心と心をつなげたバレーボールができるかだった。試合の勝敗ではなく、どれだけ自分たちが心をつなげて納得できる試合ができるかだった。ところが、1回戦からそういう雰囲気はなく、ただサーブを打ち、レシーブをし、トスをあげ、アタックを打っているように見えた。気持ちのこもっていない、通じ合っていない、バラバラのプレーが目立っていた。チームワーク以前に一人ひとりが自信がないんだなということをただただ痛感した。
 このような結果になるのは、私の中ではある程度シュミレーションができていた。そのことを練習の中で子供たちに伝えていた。だからこそ、そんな私の勝手な憶測を跳ね返すようなプレーをしてほしかった。子供たちはがんばっていたが、全てが後手後手の展開でかろうじて相手のミスで試合が競ったものになっていた。
 試合後は、いろいろな人と話をした。監督が落ち込んでいられなかった。前を向いていたかったし、人と話したかった。
 連盟の会長さんと席を隣にしたときにいろいろな話を聞かせてもらったが、「チームをもっているうちが花だよ」と言われたことが印象に残った。チームを持たせてもらっている、子供たちが練習に来る。チームに下の学年の子供がいる。当たり前のことと思っていてはいけないんだなと思った。会長さんの話は、目の前の現実ばかりに気をとられていた私を浄化してくれるようだった。
 それから、あるチームの監督さんから、「これから確実にいやがる存在になりますね」とお褒めの言葉をいただいた。そんなチームになりたいし、今後の子供たちの伸びしろの可能性を見いだしてくれているようだった。ありがたかった。
 お弁当を食べに後援会の人たちのところに行くと、私の顔がへこんでいるように感じたのだろう。私をリラックスさせよう、持ち上げようと笑いのある話ばかりで、目の前のことよりも、この人たちと一緒に笑ったり、話したりする瞬間がとても名残惜しかった。いつまでも話をしていたい、一緒にいたい存在の人たちである。すっと救われた思いだった。
 最終試合が行われている横で、十勝NO1チームの監督さんといろいろな話をさせてもらった。チームのこと、指導のこと、仕事のことなど話が尽きなかった。その中で、印象に残ったのは、うちのチームは「チームカラーがない」ということだった。レシーブのチーム、速いサーブのチーム、アタックのチームなど上位チームは独特のチームカラーをもっている。それを自分たちの武器にして戦っていると思う。しかしうちのチームは、どんなチームなのかわからない、カラーがないと言われた。その通りだと思った。それは、私がどんなチームを作っているのか明確になっていないことなのだと思う。子供たちのどの個性を引き出してチームを作っているかはっきりしていないのだと思う。これからの方向性を見いだすことができた思いだった。
 試合には負けたけれども、それをどう子供たちととらえ、前を向いていくか、どういうチームを作っていくか、いろいろな考えさせられた一日だった。そして、みんなに支えてもらっている自分を見つけることができた。明日は、子供たちと裏方として大会にかかわることで、自分と向き合い、バレーボールと向き合いたいと思う。日々努力。
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