アブリル - どこにでもあり、どこにもない

岡崎平野を中心とする 植物 と カメラの対話

秋の赤い実 (3) ザクロ

2021-10-30 18:00:00 | みんなの花図鑑

きょう、JA産直に行ったら、うれしいことに、ザクロの実を売ってました。




ザクロはミソハギ科に属し、学名を Punica granatumといいます。
属名 Punica は punicus(カルタゴの) に由来し、ザクロを北アフリカ・カルタゴ原産と想定したため。
種小名の granatum は 「粒状の」の意。




「果実は花托の発達したもので、(中略)秋に熟すと赤く硬い外皮が不規則に裂け、赤く透明な多汁性の果肉(仮種皮)の粒が多数現れる」(wiki 「ザクロ」より)




ザクロは 英語で Pomgranate (ポムグラニット)。
Pomgranate は「粒の多いリンゴ」の意味で、中世ラテン語の pōmum grānātum、pōma grānāta(種の多いリンゴ)に由来します。




「日本に輸入されて店頭にしばしば並ぶのは、イラン産やカリフォルニア州産が多く、輸入品は日本産の果実より大きい。」(同上)




イラン人に言わせると、イラン産ザクロは 日本のザクロと比べると、「見た目も、中身も、全く別の果物と言って良いほど異なっているそうです。
「海が近く雨が多い地域では、土壌の水分量が多いため、ザクロが熟れて皮が堅くなる前に果実が成長してしまい、栄養分が十分蓄えられないまま皮が耐えられずに実が割れてしまいます。」(日本人が知らない、イラン産ザクロの素晴らしさ)
砂漠に近い厳しい環境で育てられたイランのザクロはゆっくりと成熟するため実は大きく、酸っぱくないというのです。

秋の赤い実 (2) サンザシなど

2021-10-30 10:19:04 | みんなの花図鑑
サンザシ

サンザシの実はバラの実(ローズヒップ)に似ています。



ていうか、ローズヒップは バラ科の果実の総称なので、これもひとつのローズヒップ?
リンゴにも似ています。




原産地は中国で、江戸時代 生薬として渡ってきました。
@於大公園・薬草薬木園(東浦町)





ヤブサンザシ

ヤブサンザシの名は 藪に生え,果実がサンザシに似ていることから。



ただし、バラ科ではありません。
ユキノシタ科 スグリ属
または
スグリ科スグリ属



「実はサンザシより小さく、果皮は肉質で水分もあるが、苦味と酸味が強いため生で食べるのは難しく、果実酒にするのが一般的。」(庭木図鑑・植木ペディア「ヤブサンザシ」)



@愛知県緑化センター





ピラカンサ

トキワサンザシではなく、属名のピラカンサ(Pyracantha)としたのには理由があります。
「ピラカンサの名前で呼ばれる3種は、和名ではトキワサンザシ(常磐山査子:P.coccinea)、タチバナモドキ(橘擬:P.angustifolia)、カザンデマリ(崋山手毬:P.crenulata)と呼ばれる3種である」
(多摩川の汽水域「<参考26>河川敷の春から初夏にかけての草木と花」)



「3種のうち、中国南部原産のタチバナモドキ(P. angustifolia)は葉の裏に白い毛が密生し、果実がオレンジ色であることから容易に区別できる。
問題は、あと2種のトキワサンザシ(P. coccinea)とヒマラヤトキワサンザシ(カザンデマリ)(P. crenulata)で、区別が難しい。両種とも葉が無毛で、果実が真っ赤に熟す点が共通する。」
(終了したblogs.yahoo.co.jp/aibaboston/12009189.htmlより)



@愛知県緑化センター園外雑木林
「園芸種ながら野化したことで、交雑種が出来ている可能性もあって、河川敷や護岸であちこち見られるピラカンサを厳密に3種に区別することは極めて難しい。」
(多摩川の汽水域「<参考26>河川敷の春から初夏にかけての草木と花」)




サンシュユ







以上、愛知県緑化センターにて

関連クイズ??

昨年2月に、西尾市憩の農園で撮ったものです。名札には「サンシュユ」とありました。
サンシュユの何なんでしょう?? (^_-)-☆

美味しいので、鳥が食べた? (´∀`)


イイギリ

愛知県緑化センターの実習舎のイイギリです。
赤いブドウのような実をびっしり付けています。



別名 ナンテンギリ。



おいしそうなのですが、鳥はなかなか食べません。冬になり葉が落ちて、実だけ残っているころになるとようやく食べると言います。



@愛知県緑化センター





モッコク

ツバキ科のモッコクです。
モチノキやマツと並び「庭木の王」との異名を持ちます。



「モッコクはモチノキ、モクセイとともに「三大庭木」にも数え上げられ、これらを庭に採り入れると、景色にまとまりがでるという。モチノキと混同されやすく、江戸時代以前はモチノキの一種とされていた。」(庭木図鑑 植木ペディア「モッコク」)



果実は 1㎝ほどの皮の厚い卵状球形で、熟すと裂けて中から濃い赤色の種子がちらりと顔を出します。



メジロ、キビタキ、オオルリなどの野鳥が好んで食べるそうです。



ニシキギの種子に似て、真っ赤です。