アブリル - どこにでもあり、どこにもない

岡崎平野を中心とする 植物 と カメラの対話

モミジバフウ、アメリカフウ - どっち?

2020-11-24 13:59:57 | みんなの花図鑑
モミジバフウ (フウ(マンサク)科フウ属)

フウ属には葉のかたちが もみじ葉のモミジバフウと カエデの葉みたいに3裂するフウ(タイワンフウ)と2種類あります。



モミジバフウもフウ(タイワンフウ)も、モミジやカエデを大きくしたような葉をしていますが カエデ科ではなく フウ科です。



モミジのような葉を持つフウということでモミジバフウと名付けられただけで、果実を見ると カエデ科の翼果ではありません。



プラタナスの果実みたいに 球形です。



蒴果(さくか)といって、乾燥して裂けて種子を放出するタイプです。
以上、安祥城址公園にて。





アメリカフウ(フウ(マンサク)科フウ属)

ここからは デンパークにて。
紅葉した葉は モミジバフウそっくりです。
実は、アメリカフウは モミジバフウの別名だったのです。

樹名板を見ると 「アメリカフウ」と書いてあります。▼

でも、デンパークのほかの場所では たしか「モミジバフウ」との樹名板を見たような気がします "(-""-)"
えっ、えっ、どちらが正式なんでしょうか??



「北米中南部及び中米を原産地とする落葉高木。正式にはアメリカフウというが一般的にモミジバフウと呼ばれ、公園や街路に使われることが多い。」(庭木図鑑 植木ペディア > モミジバフウ)



色々記事を読んでみても 「正式にはアメリカフウ」としているのは 上の記事だけで、あとは「モミジバフウ 別名アメリカフウ」としているものが多い気がします。



もうひとつ、アメリカフウ

ここからは 於大公園(東浦町)のアメリカフウです。



ここは アメリカフウ で統一しています (´∀`)












サザンカ(山茶花)、チャノキ(茶ノ木)

2020-11-23 17:38:17 | みんなの花図鑑
サザンカ


サザンカは日本の固有種(ツバキも同様)、つまり日本にだけ野生する常緑樹で、本州の山口県、四国、九州、沖縄に分布しています。
ちなみに、サザンカの学名は Camellia sasanqua で、ツバキは Camellia japonica となっています。



サザンカは、漢字では山茶花と書きます。
中国語で「山茶」とは、ツバキ科の木のことで、お茶の木はもちろんサザンカもツバキも葉がお茶のように飲料となることから「山に生える茶の木」の意味で「山茶」と呼んだのでした。
サザンカ茶というものも通販サイトなどで出回っているようです。
「鹿児島、宮崎県地方では古くよりサザンカの新芽を製茶して飲み、香りがよいことから、香袋としています。」(日本薬学会 生薬の花「サザンカ」)

日本固有の植物にも漢字名をつけることが一時期流行ったことがありました。
そのとき、サザンカには 中国でお茶にする木の花の意味で「山茶花」を当てました。「山茶花(さんさか)」が訛って「さんざか」、音位転換して「さざんか」になったと言われています。


チャノキ

サザンカの花は ツバキによく似ているので並べて比較されますが、ツバキ科で お茶にするという点では チャノキの花もよく似ています。



ミツバチやアブが盛んに チャノキの花に集まってきていました。
とくに ミツバチは ひとつの花に顔全体を埋め込んで しばらく身体を動かしません。



「ミツバチは、いくつもの花にもぐっているうちに全身の細かい毛に花粉が付着します。ミツバチは空中を飛びながら、身体に付いた花粉を少しはちみつで湿らせた足でくしけずり、後ろ足にある花粉かごと呼ばれる部分に団子状に丸めて、巣箱に持ち帰っているのです。両方の後ろ足につけた花粉団子は40ミリグラムを超えることもあるので、ミツバチは体重の半分ほどもある荷物を抱えて飛ぶという重労働をしていることになります。」(山田養蜂場「養蜂場だより 体重の半分もある花粉を抱えて飛ぶミツバチ」)



「ミツバチにとって花粉ははちみつとともに大事な食料で、糖分が多いはちみつがすぐにエネルギーに変わる主食に相当するのに対し、花粉はタンパク質、ミネラル、ビタミン類が豊富なおかずということができます。」(同上)



チャノキの学名は Camellia sinensis。属名の「カメリア」はツバキを意味し、種小名の「シネンシス」 はもちろん「支那の、中国の」でしょうね



それにしても ツバキ科のおしべの多いこと!



この画像はちょっとわかりにくいですが、中央に めしべだけの花があります。受粉すると、周囲の花弁とたくさんの雄しべはきれいさっぱり落ちてしまうのです。



再び サザンカ

今度は 白のサザンカです。八重の園芸品種です。



チャノキ同様 雄しべがたくさんあります。ある記事によると、 サザンカのおしべは 60本あるそうです!



サザンカだけでなく「ツバキの仲間は八重化しやすく、雄しべも花弁に変化しやすい形質があるそうです。」(しろうと自然科学者の自然観察日記「サザンカの花。ツバキの仲間は八重化しやすく」)



サザンカの雄しべを撮っていると、おしべの根元がきらきら光っているのに気づきます。
「開花して一定期間が経過した花では、水滴状になった蜜がキラリと光っていて、中には蜜がベチョベチョに吹き出して、流れ出ているものも見られた。
 早速指にとってぺろぺろ舐めてみた。(中略)サザンカの蜜はユリの木の蜜に比べるとやや粘性が強く(水分がいくらか蒸発しているのか?)、実に芳醇な味で、間違いなく上質な蜜であることを確認した。サザンカの花がこれほど豊かな蜜を持っているとは知らなかった。」(樹の散歩道 「サザンカの豊かな蜜は誰のもの?」)



外側に行くほどピンクが濃くなる花弁です。
サザンカもチャノキも ツバキも、受粉すると、無用になった花弁とおしべを脱落させます。
よくご存じのように、ツバキはおしべが合着して筒になっているので 花首から丸ごとぽとりと脱落します。サザンカのほうは 花弁一枚一枚が はらはらと散ってゆきます。




ノブドウ - ヌスビトハギに守られて

2020-11-22 20:06:35 | みんなの花図鑑

ノブドウがいい色に色づいてきました。



何でも中に虫が入って作り出す色らしいですが・・・



大理石の球を磨いたように 表面は光っています。



果実だけ見ると・・・



とても植物とは思えません。



写真はまだつづきますが、 コメントすることが無くなりました (ToT)
上の画像の上のほうに写っている褐色のもの、何だか分かりますか?



あれは、アレチヌスビトハギの豆の莢(さや)です。



というか、あの莢は 最強のひっつき虫です。



この写真を夢中になって撮ること、およそ20分。撮り終わって 自分のズボンを見てびっくり!



ズボン一面 アレチヌスビトハギの莢だらけ!
いやはや、木綿のハンカチに移すだけで 20分以上かかりましたよ (´・ω・)





ノムラモミジ - 安祥城址公園

2020-11-22 09:28:53 | みんなの花図鑑

安祥城址公園(安城市)には 何種類かのモミジ系のカエデがあるのだが、樹名板があるのは唯一このノムラモミジだけ。




葉の色は全体に 濃く暗いのが特徴です。




実は ノムラモミジ のノムラも 「野村」ではなく「濃紫」だったのです (^^♪ (庭木図鑑 植木ペディア > ノムラモミジ)




ノムラモミジはイロハモミジの園芸品種(オオモミジの変種という説もある)で、江戸時代から庭木として使われる。(同上)




かつてこの木は「武蔵野」と呼ばれていた。(同上)
武蔵野、北軽井沢、新穂高、奥日光・・・
いい響きです (^_-)-☆

エノキ - 紅葉と熟果

2020-11-21 11:27:39 | みんなの花図鑑

於大公園(東浦町)の外周道路を歩いていたら、すごく背の高いエノキが・・・



標準レンズしかもってないので 全体が一枚に収まらない。↑ 右半分




真っ黄色に紅葉してキレイ。
エノキ(榎)は アサ科エノキ属(以前はニレ科に含まれていました)。




果実も 食べごろ?
エノキ(榎)の名前の由来は諸説ありますが・・・



熟した果実を小鳥が食べることから、「餌(エ)の木」に由来する説が この時期、説得力あり (^^)/
「熟した果実」を略して 「熟果」? は今造った造語です。




wikiには「熟すと橙褐色になり、食べられる。味は甘い。」とだけあるが、まぁ、いかにも木の実という感じですね (´∀`)
こういう意見もあります。「種と皮しかないような果実なんだけど、ポリポリと甘いの」(あるブログより)




エノキに似た木に ムクノキ(椋の木)があります。
葉を比べてみます(左 エノキ  右 ムクノキ)
エノキの葉は先端から3分の2くらいまで鋸歯があります。(ムクノキのほうは枝元まですべてに鋸歯があります)
また、エノキの葉は 葉脈の支脈が葉先まで届かず葉の縁に沿って流れています。対して、ムクノキでは葉の縁まで届いています。


果実も比べてみましょう

(左 エノキ  右 ムクノキ)




おまけ
帰りに 神社の横の道路に シイの実がいっぱい落ちていました (^^♪

エノキは小粒だけれど・・・



それに較べりゃ、椎の実は食べがいがありますよ \(^o^)/





シナヒイラギとアメリカヒイラギ - 似たもの同士4

2020-11-20 20:09:19 | みんなの花図鑑
「似たもの同士」シリーズ、「カエデとモミジ」で最後にしようと思いましたが、クリスマスの飾りをつけるクリスマス・ホーリーのことで誤解とか混同があるようなので、急遽 シリーズに追加しました (^^)/



クリスマスのころになると、「クリスマス・ホーリー」と称して上の2つが店先に並びます。両方とも 葉の周縁に棘があって そこが「ヒイラギ」に似ています。でも上の2つとも モチノキの仲間で「ヒイラギ(モクセイ科)」とは全然種類が違います。

左は シナヒイラギ(モチ)、別名 チャイニーズ・ホーリー。
右は アメリカヒイラギ(モチ)、別名 アメリカン・ホーリー。
別名に出てくる「ホーリー」というのは holly すなわち 「モチノキ」のことで、Holy(聖なる)とは発音が違います。

実は もう一種類ホーリーがあって、その名を セイヨウヒイラギ(モチ)、別名 クリスマス・ホーリー といいます。

●クリスマスの飾りを付けるモチノキならば、みな「クリスマスホーリー」なのでしょうが・・・
ヨーロッパでは セイヨウヒイラギ(モチ)が クリスマスホーリーとして、
アメリカでは アメリカヒイラギ(モチ)が クリスマスホーリーとして、
東洋では シナヒイラギ(モチ)が クリスマスホーリーとして、流通しているようです。

●セイヨウ > アメリカ > シナ の順で ヒイラギの葉に似ています。

●シナ > アメリカ > セイヨウ の順で 流通しています。つまり 日本で ホーリーといったら シナヒイラギモチがほとんどなのです。



シナヒイラギ(モチ)

単に「ヒイラギモチ」とも。
シナヒイラギモチと言えばいいものを 端折って? シナヒイラギ で終わっちゃうから ヒイラギの仲間と間違えられます。




ヒイラギモチ(シナヒイラギ、チャイニーズ・ホーリー)の葉は四角張っているのが特徴。
ヒイラギの名が入るけれど、アメリカヒイラギ(モチ)や セイヨウヒイラギ(モチ)の葉ほどは ヒイラギに似ていません。




別名 チャイニーズ・ホーリー。
モチノキ科の証拠に 赤いモチノキそっくりの実が生ります。言うなれば、モチノキとは 葉が違うだけ、とも (^_-)-☆




日本でクリスマスのころ出回るクリスマスホーリーは この チャイニーズホーリー(ヒイラギモチ)がほとんどです。




学名Ilex cornuta (Ilexはモチノキ科、cornuta は四角張っている、角が尖っているの意)。葉の特徴を種小名にしています。





アメリカヒイラギ(モチ)

アメリカヒイラギはアメリカに多いヒイラギモチ。葉のかたちは シナヒイラギモチよりよほど ヒイラギに似ています。



あまり呼ばれないけれど、別名アメリカンホーリー。英名も American holly。



葉の大きさも チャイニーズ・ホーリーよりやや小さめ。ヒイラギの葉により近いです。
学名は Ilex opaca。


アメリカヒイラギ(モチ)は 北アメリカ東部から北部を原産地とするモチノキ科の常緑樹です。
セイヨウヒイラギとよく似ていますが、アメリカには本来セイヨウヒイラギがなく、本種をクリスマス飾りとして代用しています。





カエデとモミジ - 似たもの同士3

2020-11-20 10:58:53 | みんなの花図鑑
「似たもの同士」シリーズ、最後は やっぱり、カエデとモミジ!。


ご存じのように、植物学上 カエデとモミジは同じなんです。というか、どれもカエデ科で モミジ科という科はないのです。

でも、日本人は カエデとモミジを区別します。上の画像、左は トウカエデで カエデ です。右は カエデ科ですが モミジと呼びます。
一般的には、葉5つ以上の深い切れ込みがあり、掌手の平を広げたような形状をしているものは「もみじ(紅葉)」と呼ばれ、それ以外の切れ込みが浅く葉先が細かな形状をしているものを「かえで(楓)」とすることが多いようです。

でも切れ込みの深さで呼び分けているのではないとする意見もあります。
以下引用
「モミジとカエデを区別しているのは日本人だけです。

外国ではカエデ属植物を全て「maple」と呼ばれています。モミジもカエデも同じカエデ属の植物ですので分類学的に言えばカエデという大きなくくりの中にモミジという種の群があるイメージです。 日本での認識はイロハモミジ(Acer palmatum)、オオモミジ(Acer amoenum)、ヤマモミジ(Acer matumurae:近年のゲノム解析の結果オオモミジと分類される傾向があります)が現在日本で認識される「もみじ」に当たります。その他形は似ていてもハウチワカエデ(Acer japonicum)やオオイタヤメイゲツ(Acer shirasawanum)、コハウチワカエデ(Acer sieboldianum)は分類学的にはこれらはpalmata Sect. (カエデ節)のくくりに分類されますが日本では「かえで」ですので、葉の切れ込みの深さで「もみじ」と「かえで」が識別されているわけではありません。」(モミジカエデ研究所「もみじとかえでの違い」)(太字引用者)



トウカエデ

於大公園(東浦町)前の街路樹のトウカエデ。



カエデの代表とするにはあまりに個性豊かですが・・・



「新緑、紅葉ともに美しく生長が速いのに加え、大気汚染にも強いので街路樹としてよく植えられている。中国原産で江戸時代に渡来した外来種だが、街路樹ベスト5に入るほど身近な樹木。」(森と水の郷あきた「樹木シリーズ132 トウカエデ」)



イタヤカエデ

安城デンパークにて。


何となく撮っていたので、葉の大写しがありませんが、たしかに 葉の切れ込みが浅く7裂(?)しているので モミジ ではなくカエデと呼んだほうがよさそうです。




サトウカエデ

もう一つ、カエデを。これは デンパークにあったものです。あまりきれいな紅葉とは言えませんが・・・



実はこれ 北アメリカに分布するカエデで、カナダの国旗になっているあの カエデ (メープル)です。どうです? 似ていますか(^^♪







於大公園のモミジ(カエデ属)

大池の畔の モミジです。








デンパークのヤマモミジ (カエデ属)

樹名板がありました。合成して貼り付けておきます。













東公園(岡崎市)のモミジ(カエデ属)

雨の直前に撮ってきましたので ちょっとピントが浅いです。



いろいろ種類はあるのでしょうが、名前はすべて分からず (ToT)



昨日、東公園に行って一番驚いたのは 周回道路から 公園内に入ろうとすると 鉄パイプで作った頑丈な柵で 入れないようになってるんです。コロナ対策で設けたのなら すべての入り口を閉じるはずなのに、どうしてここだけ・・・



と思ったら、横に掲示がありまして 「イノシシが花ショウブ園を荒らして困っています。開けたら閉めてください」と!



市街ですよ! こんなところにまで イノシシが来るようになったのか!




黄葉するモミジ。切れ込みは深いので カエデ ではないだろうくらいしか分からず (ToT)












最後は、手前の丸い葉の木(カツラでしょうか?)にピントを合わせてみました (^^)/

ラクウショウとメタセコイア - 似たもの同士2

2020-11-19 17:58:56 | みんなの花図鑑
「似たもの同士」シリーズ第2回は、ラクウショウとメタセコイアです。


両者の一番簡単な区別法は 葉を見ることです。
上に 両方を比較する画像を載っけています。
こうして比べてみると 一目瞭然。の葉は枝の同じところから 左右に葉が出ています。こういうのを対生といいます。
それに対して 左の画像は? (枝先は下になります)何となく雑然としていますが、対生に対して互生といいます。
この互生なのが ラクウショウ()です。 の対生が メタセコイア です。
(ただ、ほんとのことをいうと、どちらも一枚一枚が小さい葉がたくさん複葉のように並んでいるだけで、ほんとの複葉ではないのですけれど、複葉の集団としてみても集団の葉の並びかたが 個々の葉の対生、互生を踏襲しているんです。)
参考のために、もっと近づいてみた比較図を示します。

(左)互生のラクウショウ (右)対生のメタセコイア
(画像はクリックで拡大します)




ラクウショウ

ラクウショウ(落羽松)の別名は 「ヌマスギ」です。沼の縁によく植わっています。この画像は 於大公園(東浦町)のヌマスギです。
以前はスギ科に分類されていましたが、最近では ヒノキ科に分類されるようになりました。




樹形は メタセコイアよりも丸みを帯びます。 両方とも とても背が高くなります。



果実が生っています。球果はとても面白い肌模様をしています。



球果です。



来年の雄花が早くも蕾を付けています。



別のところで 少し前に撮った球果です。(11月4日、柳川瀬公園(豊田市)にて)



同上






メタセコイア

こちらは 於大公園(東浦町)の メタセコイア です。樹形は ラクウショウより鋭角で、そそり立つ感じです。




でも遠くから見ているだけでは ラクウショウと区別できません。落羽松の別名は ヌマスギ でしたが、メタセコイアの別名は 「ヌマスギモドキ」といいます。



葉の長さも ラクウショウより幾分長いようです。
ラクウショウ同様、かつては スギ科でしたが、いまは ヒノキ科に分類されているようです。



黄金アケボノスギ

ここからは デンパーク(安城市)のメタセコイアです。
メタセコイアの もう一つの別名が「アケボノスギ」。



「黄金メタセコイア」を検索すると以下のような記事がありました。
「紅葉期のメタセコイアは一時的に黄金色になるものだが、その発色が特に強い個体や、夏でも葉が黄緑色にとどまる個体を特に「黄金メタセコイア」あるいは「ゴールドラッシュ」などと呼ぶ場合がある。」(庭木図鑑 植木ペディア > メタセコイア)




これはデンパーク正門と駐車場の間の メタセコイアです。


ノコンギクとヨメナ?‐ 似たもの同士1

2020-11-19 10:46:26 | みんなの花図鑑
第1回似たもの同士は、野菊の仲間のノコンギクとヨメナ。
この2つはどこが違うのでしょう?
それぞれ個体差が大きいので、色や形・大きさはあてになりません。



(左)ノコンギク (右)ヨメナ?

判別のポイントは、冠毛の長さにあるようです。
ノコンギクは管状花・舌状花どちらにもふさふさの毛がついているのに対し、ヨメナのほうは冠毛が短くほとんど毛が無いように見えます。

ノコンギク

ノコンギクは 山ぎわなど乾いた土のところによく生えています。



ノコンギクの葉はざらざらしています。














ヨメナ

ヨメナを漢字で書くと「嫁菜」です。


ヨメナ(嫁菜)の名前は、春の若菜の中ではおいしくて、花も美しいので嫁になったという説があるそうです。
ノコンギクはよく似ているけれど、食べられたものじゃないんだそうです。
ヨメナの葉は ノコンギクのように毛がありません、つるつるしています。



ヨメナは、田んぼや畑や道ばたなどのやや湿ったところに生えています。





ノコンギク・ヨメナ 共通

ここからは ヨメナ、ノコンギクを問わず、キク科の花の特徴を観察します。野菊(キク亜科)の筒状花たちは 雄しべの葯の部分が癒着して筒になっていて、筒の内側に排出された花粉は めしべが押し上げて筒の外に出します。
花粉を押し上げているときは めしべはめしべとして成熟していないので 自家受粉の心配はありません。



花粉を押し上げた未成熟雌しべは 時期が来ると成熟し 柱頭を展開します。これが画像のように 電車のパンダグラフのような(あるいは マフラーを編むときの糸通し(スレダー)のような)形をしているのです。



たぶんですが、輪っかの内側が受粉する柱頭部分なので、輪っかになっている状態は受粉不可ということかな??



舌状花の雌しべは 筒状花のような おしべの筒がありませんので、素直に めしべを伸ばして Yの字に柱頭を展開するだけのようです。