まあどうにかなるさ

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吉田拓郎

2011-07-11 23:20:41 | 音楽
高校生の時、吉田拓郎が大好きだった。狂ったと言っていい。
その頃初めてできたレンタルレコード店でアルバムを借りてきては片っ端からテープに録音して、夢中で聴いた。
友達の中には拓郎の曲は音楽的に云々言う者もいたけど、全く耳を貸さなかった。
こいつは拓郎のよさが判ってないと心の中で思っていた。
拓郎は僕にとって音楽ではなくて大切なメッセージのようなものだった。
大学に入ってからは、コンサートへも何度か行った。
8万人を集めた、つま恋で開かれた真夏の野外コンサートへも出掛けた。開始は夜からだったけど、場所取りのために友達と朝から行って、一日中炎天下で開始時間を待っていた。
オールナイトで行われたそのコンサートは空が明るくなるまでずっと盛り上がっていた。
「たくろう~」
大声で叫ぶのはとても気持ちがよかった。
誰かが言っていたけど、拓郎が『人生は素晴らしい!』と叫ぶと、みんな『そうだ!』と叫ぶ。もし、拓郎が『人生はつまらない!』と叫んでも、みんなは『そうだ!』と叫んでいただろう。
みんなの前で拓郎が叫ぶことが重要なのだと。
吉田拓郎とはそういう存在である。
あれだけ好きだった拓郎なのに、ある時を境にぱたりと聴かなくなってしまった。
何故なのかは自分でもよく判らない。
夢中になったからこそ、その反動なのだろうか?
当時は未熟者だったので、そんなこっ恥ずかしい自分を思い出すのがいやだったからかもしれない。
不思議なことにその頃に聴いた拓郎以外の音楽はその後も聴いていた。
先日、レンタルビデオ店で、当時のつま恋のコンサートの模様を収録したDVDを見つけたので、借りてきた。
あのコンサート、DVDになってたんだなあ。
『’85 LAST NIGHT IN つま恋』
会場をぎっしりと埋めつくした観客の中には僕もいたんだなあと思いながら懐かしく観ていました。