まあどうにかなるさ

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保護帽

2014-06-08 17:22:08 | 社会問題

義兄が住む高崎の知的障害者施設の寮の保護者懇談会へ行って来た。

20ほどの寮がある国立の施設で、一つの寮には20人ほどが入居し、10人ほどの職員が働いている。

寮では高齢化が進み、義兄は50を超えているが寮では最年少である。

この1年の間に2人の寮者がお亡くなりになっていた。

高齢化が進むにつれ施設内での安全も課題である。

その一つが転倒

健常者に比べ運動能力が低下している寮者も多い。

寮の職員は、転倒防止のために保護帽を用意し、必要に応じて装着する。

保護者懇談会で、この問題が取り上げられていた。

義兄が入居する寮でも何人かがこの保護帽を装着している。

ところが、この保護帽は拘束に当たる場合があると言う。

自分で取り外しができる場合は拘束に当たらないが、自分で取り外しが出来ない場合は拘束に該当し、保護者の同意書が必要だと言う。

義兄にはまだ必要としないが、いつ必要になるかわからない。

緊急避難的に装着する場合はともかく、毎日のように装着する場合は人権問題になるそうである。

同じ理由で車いすの安全ベルトも自身で取り外しができない場合は拘束に当たり、保護者の同意書が必要だと言う。

安全のために装着しているのだから構わないと思うのだが、職員はこんな細かいことにまで気を配らないといけないのだなと思う。

人権も大切だが、命はもっと大切なはずである。

細かい手続き論にこだわる必要はないと思うが、職員としてはその手続きを無視するわけにはいかない。

大切なのは保護者と職員の信頼関係である。