レストラン等で一番うるさいのは中国で、一番静かなのは日本だと言う話を聞いた。
中国の深圳へ仕事で行ったときに、中国人の声の大きさに閉口したことがある。道端で大声で話している人たちを見かける。最初は喧嘩をしているのかと思ったが、そうではなく彼らは普通に会話しているだけなのだ。
現地の人が言っていたが、中国の学校ではクラスの人数も多く、声が大きくなければ注目されないので、みんな自然と声が大きくなると言う。対して日本では、クラスの少人数化が進み、声を大きくする必要性はいっそう低下している。
日本は電車内での通話がNG等、音に対して神経質過ぎるらしい。中国の地下鉄では、大声で話す人を多く見かけたが、日本で同じ音量で会話をすると、白い目で見られるに違いない。
古来、日本では「静」の中に微かに聞こえる小さな音を楽しむ文化がある。風で葉が擦れ合う音、畳と着物が擦れる音、秋の虫の鳴き声、小川の水のせせらぎ等枚挙に暇がない。日本で静かに会話することが尊ばれるのもそういう文化とは無縁ではあるまい。
昔観た、山田耕作を描いたドラマでのセリフ
「自然の静けさに比べれば私の作り出す音楽など、まだまだだ」
本当にこう言ったかどうかはわからないが、とても印象的なセリフである。
国際社会では、中国や欧米に負けないように声を大にして主張することは大切かもしれない。だが、日本国内では、「静」の文化を大切にしてほしいと思う。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます