今からちょうど40年前に発表された角松敏生のファーストアルバム『SEA BREEZE』
その中に収録されている『STILL I'M IN LOVE WITH YOU』はバラードの傑作だと思う。
恋人に別れを切り出された男が、最後に彼女を夜の海へ連れ出す。
もう、恋が終わることは分かっているけれど、このままでは別れられない。そんな未練がましい男の気持ちを都会的なセンスで歌った歌である。
>二人密かに会った思い出
>いつかは終わる恋だと知って
>こらえてきたけどやっぱり忘れられない
これらの歌詞から、この歌の二人は、許されざる恋をしていたのかもしれないと考えられる。それでも彼女を忘れられない男は、ずっと別れを先延ばしにしていた。だが、やがて彼女の方から別れを切り出す。
>君はあの幸せ選ぶから
>さよならを僕に告げたけど
>あなたのためと言う君の目に
>光った涙の理由を
結ばれることのない愛を続けるより、別れてしまった方がいい。
そんな彼女の気持ちがにじみ出るような歌詞だと思う。
やがて男も別れを決意し、最後に夜の海を二人で見に行く。
>二人が別れてしまう前に
>もう一度海を見に行こうよ
>どこまでも続く広い海に
>思い出を洗い流そう
どうしても別れ以外の道を選ぶことができなかった切ない二人の気持ちを素敵なメロディにのせて歌い上げる心に響くバラードだ。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます