新蕎麦は12月までのもの、ということで思い立った今回の松本旅行。
昼に「北門」さんで素直で受け入れやすいお蕎麦をいただいた後は、やや重くなり始めた雲と、それに応じて強く冷たくなる風のなか、さらにトコトコ歩きます。
蕎麦をたくさん食べると決めた以外は、特に目的もないので、次はどこ行こうかとGoogleさまとのご相談です。
知ってるところで歩ける範囲、弘法山古墳かスーパーツルヤか、浅間温泉も25分で着くとの御託宣ですが、実は今回タオルを忘れて来たのでちょっと面倒です。
ゆるい登りを20分ほど、美ヶ原に向かう、市街地のとの結界線の上のような所にあるのが、アガタベーカリーさん。歩いて行くのは初めてです。
こちらのパンは小麦の味が気に入っているので、今日は何があるかと、並ぶパンを見るのが楽しみです。
中へ入ると、パンが心底好きそうな店員さんが迎え入れてくれて、リンゴパイが焼きたてだとか。とはいえお腹はいっぱいなので、もう少し自分で探させて頂きます。
四種類のパンを買うと、上って来た道とは20度ほど南に向いた別の道を下り方面に歩き始めます。女鳥羽川にあたり、中町あたりのクラフトショップを眺めて歩くと、なんか世の中には色んな工夫が溢れているなと今更ながらに実感します。
松本ゆかりの草間彌生さんの作品が、PARCOで期間限定展示されていると聞いたので、そちらにも伺います。
松本は草間彌生さんゆかりの地で、街中を走るタウンスニーカーバスも、水玉ラッピングされて賑やかなのです。
写真には撮れませんでしたが、天地の合わせ鏡の間に光る梯子をかけた作品は、天にも地にも遥か遠く、それこそ永遠に見えるのが、今回の展示で1番印象的でした。
この1ヶ月くらいの間に放送していたブラタモリの松本篇を見た方はご存じでしょうか、山に挟まれた松本は、山から降りてくる川の土砂が作った扇状地でもあり、地下水が豊富で、街中を歩くとあちこちに湧水を見かけます。
その一つ、源智の井戸で喉を潤し、その水で生地を捏ねているというパン屋さんを見つけたので、こちらでも二つパンを買ってしまいました。どれだけ明日はパンを食べるのやら。
そうこうしているうちに、16時半前の日の入りを迎え、予約した特急あずさの定刻まで50分です。
駅前に何件か信州名物を食べさせる飲食店があるのですが、冷えた体に、最後はあったかく信州ラーメンか?などと一瞬惑いつつ、
そこは初志貫徹です。
立ち食いの小木曽製麺さんで、キュッと一杯、もちろん盛りそばの締まり具合の良さの音感です。
並・中・大とも値段が同じというのが売りですが、さすがに無理はききません。
とはいえ、並でもこの量。東京の薮なら2枚分です。
蕎麦巡りも完走、ほとんど腹だけのために歩いた二日間でした。
晩秋の松本はとても青空が映えますね。
はい、リフレッシュします。