金曜日に決戦が行われるのは夜と決まっていますが、
彼女が早出で中途半端に朝の時間に空白ができた私は、
朝ドラ「カーネーション」が少しづつ面白くなってきたのと、
火野正平が鳥取・大山から皆生温泉に向かう自転車旅を見届けて、
代々木公園にJOGりました。
ちょっと風が吹いています。
昨日と同じくらい。
でも、ちょっと違うのは、音。
風の先が見えるような気分になる、からからと乾いた音が聞こえます。
きっと、舞い上がる枯れ葉が乾ききって、たくさん風の舌に巻き上げられているからでしょう。
目の前の秋。
そして公園の林に入りラジオ体操と、動きながらのストレッチをゆっくりやって、
一晩で固まりきったアキレス腱に血液を流し込みます。
ちょっと前屈みになったとき、落ち葉をモザイクに光らせるのは木漏れ日。
目立つのは、光の傾斜が深くて影の印象が大きいからでしょうか。
しかも夏のようにはまぶしくないので、はっきり落ち葉の茶色が輝いて見えるのです。
やってきた、秋。
心臓の回転を上げるため、少しスピードを上げて、凸凹芝生を走って、
次に取り出したのが、ヤリもどき練習器具のターボジャブ。
枯葉掃除に列をなす、公共事業のひとたちに見つからないように、ちょっとトイレの影の林などに移動して、
さあ、投げます。
最近、肩がうずいていたんです。
投げたい投げたい、やり投げたい。
シャドーだけではわからない、ものを持って腰を入れて回転させながら、
強く背筋を反転させて手先のヤリを振り抜く力のいれ加減。
そしてもちろん、ターボジャブを投げるとがっかりするのです。
イメージの中で自分の全身が弓になって反り返るはずなのに、
いざ助走を始めて構えると、腰の回転とともに腕は外側へ逃げ出し、
背は斜めになってしまったり、
踏ん張ったはずの足は、急な原則に耐えきれずぴょこぴょことたたらを踏みます。
おっちょこちょいの道化師気分で、悄然とターボジャブを拾いに行って、
かがんで立って、鼻孔をくすぐる軽やかに広がる香り。
公園には、大きなキンモクセイがあるのです。
オレンジ色の小さな花がはじけると、香りのシャワーがまさに降り注ぎます。
他のどんな香りより、一瞬で胸の中に広がり、脳にキンモクセイの言葉が浮かぶ
印象の深いこの花が、とても好き。
きてくれた秋。
五感に秋をいただいて、
少し幸せの中に、一日を始めることができます。
明日は富良野だし!
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