旅行は 中止になり、
パソコンは こわ(壊)れる
「・・・これは、日ごろの行いが 悪かったせいじゃ なかろうか
よりによって
終戦記念日に 旅行にいこうとしたから・・」
と、
しん(親)友・チットは
はんせい(反省)し
やにわに、8月を いた(悼)みはじめました
「前から読もうと 思っていた本があるから、
この読書をもって、みそぎをする」
といって
チットが 手に取ったのは、
『原民喜~死と愛と孤独の肖像』という本です
はらたみき(かんじ:原民喜)とは、昭和初期の、ひろしま(広島)生まれの
作家さん。
げんばく(原爆)小説『夏の花』で
ちょっとだけ
知られているけど、
どういう人生を 送ったのかは、あまり 知られてなくて、
クリンたちも
一冊も よんだことは ありませんでした
本書によれば・・・
はらたみき(原民喜)は、自閉で こどく(孤独)な
少年時代・・、
コミュしょう(障)で こどく(孤独)な 青年時代・・
を へて、
作家になってからも
世間知がなく、いろいろ苦労したあげく、
ゆいいつ、
そうしそうあい(相思相愛)だった つま(妻)に 死なれ、
さいごは
こどく(孤独)のなかで
じさつ(鉄道自殺)した人だ、ということが
わかりました。。
せんさい(繊細)な心を、せんそう(戦争)の時代に
いためつくしながらも・・
げんばく(被爆体験)のこと、
あい(愛)のこと、
それらを
書きつくしてから 死のうとした、
きょうねん(享年)45の、かなしい・しじん(詩人)・・
「その心情を思うと、自分も含めて
世の中の人間って
結局、薄汚れているんだな・・って、感じないでは いられないよ。」
と
いって、
チットは、
自分が これまでに 出会った、
ぶきよう(不器用)で ピュアな、あの人や この人のことを
思い出し、
しずかに 泣いていました
「あ~あ、泣いちゃった~。。
でも、これで とりあえず、みそぎは 済んだような気がする
そうだよね」(チット) 「・・だいじょうぶだと思う。。」