クリンの広場

たまっこくりんのおもいのたけ

『少年と犬』馳星周(感想)

2021-03-11 | 本と雑誌

「東日本大震災から、

10年・・

今日という日に、ふさわしい本が あるので、ご紹介します


 はせせいしゅう(馳星周)の、

『少年と犬』(2020年の直木賞受賞作)

です!!



主人公は、犬

シェパードと何かの「雑種」で、

「東日本大震災」で 主人を亡くしています

 

この犬、

持ち前のかしこさ

たくましさ

人の心のきび(機微)をつかむことのできる・性格が

幸いして

しんさい(震災)後、見知らぬ・5人の人々に お世話されます。



 その5人は・・、それぞれに きびしい・じじょう(事情)を

抱えており

大なり小なり

許されないことをしてきた、または、されてきた

人々です・・


しかも、

みんな、死期が間近


・・・・

 

そんな彼らの 

いたましい・晩年に、

犬が、いやしを 与えます


 オムニバス形式で てんかい(展開)しつつ、

犬が 

5年をかけて

自らのいし(意思)で 岩手から くまもと(熊本)まで行く・・

それは、なにゆえ


という、

一本のすじが はられた、

ドッグミステリー なのですが・・

 そもそもが、犬好き作家による、

犬好き読者のための、「渾身の犬小説」

すので

犬とソウルメイトである

多くのみなさまに

深い共かん(感)を 与えるでしょうし

 

犬うんぬんを のぞいたとしても

しんさい(震災)から10年の来し方に 

思いをはせたり

非常時におけるどうぶつ(動物)とのかかわりを

考えなおす

きっかけとなる一冊

って、

いえそうです。



・・・・・

 

ラストシーンが、

ちょっと・かんどう(感動)的すぎて、「おとぎ話かよ」と、思われる方も いらっしゃるかもしれませんが、


 犬のすばらしさが、書きつくされています

 

 

(・・・11月1日の「犬の日」に、紹介すればよかったかな~、この本・・

 

でも、「東日本大震災」と「熊本大地震」の両方に、このワンちゃん、関与するんですよ

3・11~4・14の間に読むのも、オススメですよ

 

・・・2つのしんさいで亡くなった、すべてのどうぶつの ごめいふくを、お祈りいたします

 

 

 

コメント (12)
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