クリンの広場

たまっこくりんのおもいのたけ

掛け軸いろいろ

2022-01-13 | アート・文化

 今年・2022年は、とらどし(寅年)

 お正月、せっかくトラ(虎)の絵もあるので

「色紙掛け」を、かけてみることにしました。

 何をかくそう・・  この「色紙掛け」は、

うちのチットが 作ったものです

(※色紙の絵は描いていません)

 うちのチット、昔、かけじく(掛け軸)作りを

習っていたんです

 もともと・和服が大好きで、

着物と帯の柄合わせから、

おりもの(絹織物)の生地の柄合わせに 

ハマり

自分で、好きなように生地を組み合わせる。この嗜好を最大限生かせる趣味はないか!?

そうだ、表具を作ろう

あれなら、柄合わせが、し放題

と 思い立って

始めたのですが・・

 数年たって・忙しくなり

かけじくを作る時間が なくなったため、

このような生地とか、

 好きな日本画家の「まくり」とかが、買ったまま、

ほうち(放置)されています

(※ヒマになったら、また再開するらしい

 今、虫干しがてら・出しているので

いくつか、

チットが作った・表具作品を アップしますね

おつきあい下さいませ🐻

 

(とはいえ、出来が良いものは人にあげちゃったりして、ないんですよね なので、少しだけ・・)

 

 まずはチットの好きなすとくいん(崇徳院)の和歌を、

書道をやってる・お母さんが書いたもの

 瀬をはやみ 岩にせかるる滝川の われても末に逢はむとぞ思ふ 」 

 

(浅瀬の岩をイメージし、×の生地を使って仕立てました

 

 同じ歌を、赤い料紙に書いてもらって、

チットが ひょうそう(表装)したのが、こちらです

 

うちのチット、

このピンクの生地が 好きだったので、

 ちゃがけ(茶掛け=お茶室に飾る、細い軸)

にも 使っていました

(「薄い桃色水色の組み合わせは、まさに胡蝶の夢よね」だそうです。※本人談

 じくさき(軸先)も、こだわりのとうせい(陶製)です

(木よりも高いけど、重みがあるので軸がピシッとなります

 ちなみに  無地の生地は、初心者には

向いてないらしく・・

初めて無地で作った・表具は、

このように、のり(糊)のシミが 表に出てしまいました

(全部・柄物のほうが、シミが出なくて・かんたんだとか

 

 こちらは  天地と一文字の間に、スジ(細金)を

入れたもの

(仏画の表装に多く用いられる技法です。が、チット作のは、スジの幅が左右で微妙に異なってしまい、そこら辺が本職の方との大きすぎる違い・・)

 でもって・こちらは

天地・中廻し・一文字に

ふうたい(風帯)まで・つけた力作

(※しばらく巻きっぱなしだったので、風帯その他もろもろが、めちゃ・ゆがんでいますが、おゆるしを

 

・・懐かしいなあ~。

ひとつ作るのに、何か月もかかったよ

最後の仕上げに、掛緒のひもの房を作って

 鐶をとりつけると、

『やったあ~』って うれしかったね

チットは言い、

その昔・・ 自分が大切にしていたものを 思い出しているようでした。

そんな・チットの「第1作目」の表具には・・

 やっぱり・お母さんによる書で、

「仁に依りて、芸に遊ぶ(依仁遊芸)」

という、

『論語』の言葉が したためられていました

 

(初心って、、これなんじゃないでしょうか・・?)

 

 と、、今やオリーブオイルの空き箱に 自作のかけじく(掛け軸)を しまっても

何とも思わない、

しん(親)友・チットの 

初心を思い

少しあわれを おぼえた、クリンでした・・🐻

 

 

コメント (42)
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