今年・2022年は、とらどし(寅年)
お正月
、せっかくトラ(虎)の絵もあるので
「色紙掛け」を、かけてみることにしました。
何をかくそう・・
この「色紙掛け」は、
うちのチットが 作ったものです
(※色紙の絵は描いていません)
うちのチット
、昔、かけじく(掛け軸)作りを
習っていたんです
もともと・和服が大好き
で、
着物と帯の柄合わせから、
おりもの(絹織物)の生地の柄合わせに
ハマり
「自分で、好きなように生地を組み合わせる。この嗜好を最大限生かせる趣味はないか!?
そうだ、表具を作ろう!
あれなら、柄合わせが、し放題」
と 思い立って
始めたのですが・・
数年たって・忙しくなり
、
かけじくを作る時間が なくなったため、
このような生地とか、
好きな日本画家の「まくり」とかが、買ったまま、
ほうち(放置)されています
(※ヒマになったら、また再開するらしい)
今、虫干しがてら・出しているので
いくつか、
チットが作った・表具作品を アップしますね
おつきあい下さいませ🐻
(とはいえ、出来が良いものは
人にあげちゃったりして、ないんですよね
なので、少しだけ・・)
まずは
チットの好きな
・すとくいん(崇徳院)の和歌を、
書道をやってる・お母さんが書いたもの
「 瀬をはやみ 岩にせかるる滝川の われても末に逢はむとぞ思ふ 」
(浅瀬の岩をイメージし、青×緑の生地を使って仕立てました)
同じ歌を、赤い料紙に書いてもらって、
チットが ひょうそう(表装)したのが、こちらです
うちのチット、
このピンクの生地が 好きだったので、
ちゃがけ(茶掛け=お茶室に飾る、細い軸)
にも 使っていました
(「薄い桃色と水色の組み合わせは、まさに胡蝶の夢よね」だそうです。※本人談
)
じくさき(軸先)も、こだわりのとうせい(陶製)です
(木よりも高いけど、重みがあるので軸がピシッとなります)
ちなみに
無地の生地は、初心者には
向いてないらしく・・
初めて無地で作った・表具は、
このように、のり(糊)のシミが 表に出てしまいました。
(全部・柄物のほうが、シミが出なくて・かんたんだとか)
こちらは
天地と一文字の間に、スジ(細金)を
入れたもの
(仏画の表装に多く用いられる技法です。が、チット作のは、スジの幅が左右で微妙に異なってしまい、そこら辺が本職の方との大きすぎる違い・・)
でもって・こちらは
天地・中廻し・一文字に
ふうたい(風帯)まで・つけた力作
(※しばらく巻きっぱなしだったので、風帯その他もろもろが、めちゃ・ゆがんでいますが、おゆるしを
)
「
・・懐かしいなあ~。
ひとつ作るのに、何か月もかかったよ
最後の仕上げに、掛緒のひもの房を作って
鐶をとりつけると、
『やったあ~』って うれしかったね
」
と
チットは言い、
その昔・・ 自分が大切にしていたものを 思い出しているようでした。
そんな・チットの「第1作目」の表具には・・
やっぱり・お母さんによる書で、
「仁に依りて、芸に遊ぶ(依仁遊芸)」
という、
『論語』の言葉が したためられていました
(初心って、、これなんじゃないでしょうか・・?)
と、、今や
オリーブオイルの空き箱に 自作のかけじく(掛け軸)を しまっても
何とも思わない、
しん(親)友・チットの
初心を思い、
少しあわれを おぼえた、クリンでした・・🐻