山本周五郎と、「人情話」
で
そうへき(双璧)を なす
時代小説家、
ふじさわしゅうへい(かんじ:藤沢周平)。
はんし(藩士)を描く、
サラリーマン武士の話で おなじみですが、
この方も、
江戸のしせい(市井)の人々を
けっこう
書いています。
ここに、一冊の「短編集」が
あります
表だい(題)にも なっている
『驟り雨(はしりあめ)』
これなんか、
まさに
力弱き・町人男女の ひあい(悲哀)と
助け合いせいしん(精神)
に
みちていて、
「儚げな力強さ」を かんじることが
できる・本です
全部で、ショートストーリーが
10話・入っており、
このうち、
作中で「雨が降っている」のは 2話だけ
なのですが・・
すべての作品の とう(登)場人物の
人生に
雨が ふっていて
ちょっと
かなしくなります。。
たとえば・・・
:夫の死後、よたか(夜鷹)に 身をおとした女
:身がって(勝手)な別れ話に 応じる女
:あたまがにぶくて、夫に捨てられた女
:足がわるくて、夫に捨てられかける女
etc・・
そのなかに、「真の心」が 描かれていなければ、
とうてい、読み切れない
でも・・
人間のあやまち だけでなく、
こうかい(後悔)や
しょくざい(贖罪)を もり込んでくれているから、
読んだあと
ガッカリしない
ふじさわしゅうへい(藤沢周平)の ペンで、
江戸の雨は
やさしい
じょうかん(情感)に みちるのでした
(次回の雨小説は、道尾秀介『龍神の雨』を、レビューします)
ふじさわ周平自体は良いのですが、今回ムリヤリ雨小説でさがしたので、実はそんなに面白くないかも。。🐻
クリンより🌼