閑猫堂

hima-neko-dou ときどきのお知らせと猫の話など

お正月のあれこれ

2008-01-04 09:37:50 | 日々

高層ビル45階にて。
昔ここに来たときは、このビルより高いものは
あまりなかったと思う。
お正月なのでほとんど動くものが見えない。
ここからの眺めはどんどんSF的になっていく。
たぶん都庁ビルができてから。

某ホテルのティールームにて。
朝食にMが頼んだ紅茶のポットに
小さい砂時計がついてくる。
高さ5センチくらいで全体が透明で、
砂がよくある蛍光ピンクでなくきれいなグリーン。
「あ、こういう砂時計欲しい」と思わず言う。
あとでMがレジの人に聞いたら、
どこで売っているか親切に教えてくれた。
こんど買いにいこうっと。

映画館にて。
子どもが小さいうちは、お正月に3人で
映画を観るのが恒例でしたが、
それぞれ好みが分かれてきたので、
近年はわりと別行動だったりします。
わたしは例の「匣」をひとりで観に行こうかと
直前まで迷ったあげく、やっぱりやめて、
お正月らしく娯楽大作を観ることに。
しかし最初のほうでうっかり数分間眠ってしまったため、
肝心の「謎」が何だか把握できないまま
「謎とき」に巻き込まれてゆく。

楽器店にて。
待ち合わせ時刻までのひまつぶしに、
並んでいる電子ピアノを鳴らしてみていたら、
店員さんが寄ってきて「ピアノの先生ですか?」と言う。
なわけないでしょう。
ピアノの先生が店頭でバイエルを弾くか?
でも、まんざらでもない気分。
いかにも買いたいような顔をして説明をしてもらう。

駅の地下にて。
「MOTION DISPLAY & PEDAL CAR展」を見る。
(この話は次回に書きます)

電車にて。
読む本も聴く音楽も持ってこなかったので、
目的地まであと40分ぐらいのところで退屈。
「読む?」とMが自分のカバンから本を出す。
内田清之助著「渡り鳥」。ハードカバー。
戦後まもなく出版された本、の復刻版。
そうか、こういう本を持ち歩くから、
Mのカバンはいつもぱんぱんで重たいのですね。
昔の、おとりを使ったカモ猟やカスミ網猟のことが、
じつに詳しく書いてあって面白い。

同じく電車にて。
斜め前の席に、小柄なおばあさんが
ひとりでちょこんと座っている。
地味だが品の良い和服姿。
水ようかんを持参のスプーンで少しずつ食べたり、
レンズの丸い眼鏡をかけて新聞を読んだりしている。
今年で百一歳になるという。
百一歳!
昔は東京で芸者さんをしていたらしい。
50年前に「彼」が亡くなり、以来熱海でひとり暮らし。
「もうねェ、ぼけてきちゃったのよ」と朗らかに笑う。
とんでもない、しっかりしたものです。
ひょいと三味線を弾く手つき。
ぴたりと決まる。
音が聴こえる。


猫を置いて36時間の外出。
すっかり暗くなってから帰宅すると、
ドアのむこうでちりちりと心細げな鈴の音。
「にゃーっ」と茶々姫がお出迎え。
あれ? あとの3匹は?
猫は猫で、どこぞで新年会か、それとも
食料の自主調達にでも行ったのかしらん。
1時間後、すもも嬢さん帰ってくる。
4時間後、真鈴ちゃん帰ってくる。
そして真夜中、ばりばりと音がするので見たら、
さんちゃんが脇目もふらずゴハンを食べておりました。

コメント
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