◆yoyomsmsさんからのご質問
>3歳の息子は乗り物シリーズの大ファンです。
>毎日シリーズ全部読まないと寝ません。
>『ピン・ポン・バス』や『うみへいくピン・ポン・バス』の
>風景は実際に見ることができますか?
>海が広がるシーンや灯台など、毎回目を輝かせて見ているので、
>バスに乗せてあげて同じ風景を見せることができたら
>どんなに喜ぶだろうと思います。
>今住んでいるのは北海道の北見市というところで今は真っ白な世界です。
うわぁ、真っ白な世界! 見てみたいです。
わたしは雪の少ない地方しか知らなくて、
いま住んでいるところも東海地方の某半島なので
(半世紀前には「東洋のハワイ」とか言われていたことも・・笑)
2年に1度くらい、うっすら白くなればラッキーだけれど、
それもたいていお昼まではもたないのです。
『ピン・ポン・バス』(偕成社 1996年)は、
家の前を走っている路線バスがモデルになっています。
息子が小さいときは、毎日「バスに手を振る」を実践していたし、
小学校もこれに乗って通っていました。
バスの整備工場に行って詳しく取材をさせてもらったので、
マニアの方なら、どこの会社の何年の何型とわかるくらい。
ですが、絵本が出てからすでに15年近くたち、
残念ながら、この型式のバスはもう走っていません。
『うみへいくピン・ポン・バス』は前作から8年後に出たもので、
こちらは行先に合わせてブルーの車体にしてみました。
この2冊の絵本に描かれている風景は、実際にあるものと、
ないものが、いろいろパッチワークのように組み合わされています。
ここは○○みたいな感じ、と、わたしがイメージを言って
描いてもらった場面もあるし、描く人におまかせした場面もあります。
『うみへいく~』の駅や電車は、いちおうモデルがありますが、
このように踏切を渡るバス路線は実在しません。
灯台も、近隣の2か所の灯台が微妙に混ざっているので、
これとそっくりのものはないと思います。
バスがトンネルを抜けると海が見える、というシーンも、
実際に探すとぴったりの場所はなかなかないもので・・
なくても描いてしまえる、というところが、
写真や映像とは違う、絵本の良さだと思います。
つまり、これは想像力のつくりだす世界。
想像って、ときには実写以上にリアルになれるもの。
「ほんとにありそう」
「どこにあるのかな?」
「行ってみたい!」
と思っていただければ、作った側は大喜びです。
(ということで、絵本のとおりではありませんが、
半島をぐるっとまわれば「それっぽい」風景は
たくさん見ることができますので、
ぜひお出かけくださいませ)
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