水面を破壊せよ、上へ昇って

勢いよく水面を破壊する気概で、海面に湧く言葉たちであれ。

美しい夜の逢瀬

2016年12月26日 22時21分33秒 | 詩編
嬉しいもんさ 夕に映える黒髪の少女の 暗黒へ容易にアクセスするハンサムな彼の ブルーな涙は あわあわ震え 見えなくなるまで 夕陽を目で追った 僕ら二人の妄想は 天空の星の囁きと 同期する 「どう、キスする?」 と、戸惑う僕らの いつものおっちょこちょいに 月も、相変わらずね、と微笑する。 I Love you も、ろくに言えない 暗黒の王子に、夢が毛布を広げて . . . 本文を読む

偉大なる怠惰

2016年12月26日 22時19分32秒 | 詩編
ごめん、誤解してたみたいだ 君は、並の怠惰な野郎じゃなかった 僕は、並んで歩くことに恐怖してたみたいだ 君みたいな恐ろしいまでの怠惰を貫く野郎と いつのまにか、理念は爆発したみたいだ 君と約束を交わした飛行船に乗ったまま 夜の合間に沈潜していった美しい少女の 孤独な貝は 今、大口開けて 世界の破滅を待っている コタツに潜り込む 毛だまりのように 僕は あからさ . . . 本文を読む

兎は笑って朽ちるので

2016年12月26日 02時34分56秒 | 詩編
夢が腐り 愛が朽ちるとき ひら、ひら来るとして 赤く揺らめく灯し火は 消えることはない とく、とく 難題を溶かす心臓の鼓動が こんな困難を迎える午後にだって 聴こえるでしょう? モノクロの風景に 言葉が色を灯してゆくように 雪の表情は 僕らの笑顔を呼ぶでしょう 真っ黒な意志で 僕らの表情が埋め尽くされるとしても 穏やかな朝がやってくるように 温かな毛布にくる . . . 本文を読む