遅生の故玩館ブログ

中山道56番美江寺宿の古民家ミュージアム・故玩館(無料)です。徒然なる日々を、骨董、能楽、有機農業で語ります。

トイレ美術館12 y.morikawa『長良川の鵜飼』(油彩、9号)

2023年11月21日 | 絵画

長良川の鵜飼を描いた油絵です。

 

油彩『長良川の鵜飼』9号、1978年。

長良川では、5-10月に鵜飼が行われます。

長良川右岸の旅館街から東方を見た情景です。

星空をバックに、正面には金華山(稲葉山)、山頂に岐阜城、画面右端には長良橋が描かれています。

y.morikawa のサインがありますが、作者の詳細は不明です(裏側には製作年のみ記述有り)。

 

人物や船を平面的に貼り付けたように描かれています。

上手いのか下手なのか?

むしろ、素朴派といってよいでしょうか。

近くで見ると、これが鵜?という感じです。

それが、少し離れると・・・

いかにも、鵜舟の周りでかいがいしく鮎をとる鵜に見えてくるから不思議です。

1㎞ほど上流から鵜舟は順次出発し、鮎をとりながら下ってきます。絵の場所はその最終地点、川幅がひろく、深い瀞になっています。全部の鵜舟が集まり、一斉に漁をおこないます。鵜飼のクライマックス、総掛りです(午後8時半過)。

パチパチと篝火がはじけ、船子が船底を叩いて鮎を驚かせます。鵜がいない船は遊覧船。ふけていく夜の闇の中で、鵜飼のざわめきが聞こえてきそうです。

夏の間だけ、この絵を描けています。

 

コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

トイレ美術館11 山口硯閑『瀞峡(仮題)』(油彩、6号)

2023年11月19日 | 絵画

山口硯閑作と思われる油絵がまた一つ出てきました。

山口硯閑『瀞峡(仮題)』、油絵、キャンバス、6号。昭和。

空、森、水。

右奥から左手前へ、視線が移動する構図です。

水面に写る木々の描写もこれまで見てきた手法と同じです。

カメラの写し方によっては、ずいぶん暗い画面になります。

実際は、上の二つの写真の中間の色調です。

YAMAのサインがあります。

どなたかへの贈答記念品ですね(^^;

裏側にはこれといった手掛かりはありません。

けれど、題材、構図、タッチからして、これまで紹介してきた画家、山口硯閑の作品に間違いないでしょう。

しかし、タイトルがわかりません。

絵の感じからして、瀞峡(行ったことないけど(^^;)ではないかと思い、『瀞峡(仮題)』としました(^.^)

今回もまた、適切なタイトルを読者諸氏から募集したいと思いますので、よろしくお願いします_(._.)_

これで、山口硯閑の油絵が4点になりました(^.^)

『伊豆の網代』

『京都嵐山』

『水辺緑影(石神井公園)』

『瀞峡(仮題)』(タイトル募集中)

コメント (8)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

トイレ美術館10 作者不詳『抽象画無題』(油彩、10号、タイトル募集中)

2023年11月17日 | 絵画

先回に引き続いて抽象画です。

 

油彩 抽象画、タイトル・作者不明。昭和。

何が描かれているかを詮索するのは無用!?

しかし、タイトルがないと格好がつきません。

裏をみまわしても、作者、タイトルについては手掛かり無し。

そこで、ブログ読者諸氏からこれぞというタイトルを大募集します。

奮ってご応募を(^.^)

ちなみに、私のエントリータイトルは、「ぎょギョ(魚々)マン」(^.^)

コメント (10)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

トイレ美術館9 ハリキイチロ『つばき』(油彩、6号)

2023年11月15日 | 絵画

少し毛色の変わった油絵です。

 

 

ハリキイチロ『油彩 つばき』6号。板。昭和。

個人的には、気に入っている絵です。

かなり力量のある画家だと思います。

描かれているのは薔薇かと思いましたが、裏を見ると「つばき」でした。

「ハリキイチロ」とサインがあります。

この人物についてはわかりません。

ひょっとして、前衛美術評論家、針生一郎(はりういちろう)が若い時に描いた?

二つの絵画が、交感しています(^.^)

 

 

 

コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

トイレ美術館8 T.Yoshino『静物』(油彩、4号)

2023年11月13日 | 絵画

今回の品は油絵の小品です。

T.Yoshino『静物』(4号)、油絵。1919(大正8)年。

オレンジと飲物が平面的に描かれた油絵です。

私の持ち物にしては、モダンな品です(^^;

サインは、「T.Yoshino '19」と読めます。

例によって裏がえすと・・

キャンバスではなく、板です。

表からは想像がつかないほど古びています。

「静物 吉野丁(?)〇 五月」とあります。

作者についてはよくわかりません。

今回、この絵を細かく見るまでは、現代作家の油絵だとばかり思っていました(^^; 

大正8(1919)年製だとすると、大正モダンの絵画ですね。

 

それほど時代が異ならない横の北蓮蔵の油絵と較べてみると、あまりの違いに驚きます。

コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする