初期伊万里の中皿です。
生がけの釉薬の下に、中国風の絵付けがなされています。
径 21.1㎝、 高1.9㎝
裏面も、典型的な初期伊万里です。
焼成前からの高台のソゲを除けば、疵はありません。初期伊万里としては、無傷の皿といってもよいでしょう。
雲気紋の下には、虫(蝶?)が飛んでいます。
花は、丹牡?
このサボテンのようなものは?
裏面には、初期伊万里の定番通り、陶工の指跡がついてます。向かい側にも3個の指跡。
表には、これまた定番の鉄分のシミや降りものがあります。
少しゆがみがありますが、全体の形は平板な円盤状です。中央が非常に分厚く、外に向かって、急速に薄くなっています。
圏線は、高台の内側に2本、外側に3本。
内側を多く削り出して、低い高台が作られています。
畳付けは、内、外の両側から削られて、鋭い稜線状になっています。
伊万里焼は、秀吉の朝鮮出兵時に日本へ連れてこられた陶工たちによって始められました。
陶工たちは、どんな気持ちでこの皿を作ったのでしょうか。