先回のブログで、別府細工の芯入れ、芯切を紹介しました。
別府細工の燭台などについては、あらためてブログアップします。
ところで、普通の燭台はなかったか・・・と探したところ、隅の隅にころがっていたのがこの品です。
幅 14.0㎝、長 26.2㎝、高 13.1㎝。江戸後期ー明治時代。
手燭台とよばれる移動式の燭台です。柄が付いていて、手で持ち歩けるようになっています。
家にあった物ですが、茶事に使われた物か、普段使いの品だったのか、わかりません。
火皿には蝋がこびりついています。また、蝋燭受の輪が歪んでいます。相当使い込まれています。ご先祖様のどなたが使っていたのでしょう。
裏を見ると、剥がれかかった漆が残っています。
柄の部分は漆が擦り切れています。
元々は、黒漆が塗られていたようです。利休形の手燭台は、真塗りにするのだそうですから、この手燭は、茶事用だったのですね。しかも、歪んだ蝋燭受といい、手ずれの漆塗りといい、相当に使いこまれた品であることがわかります。毎日のように茶会を催さないと、ここまでボロボロにはならないでしょう。
故玩館を大改修した時、待庵かと見紛うボロボロの茶室の修復まではとても手(金(^^;)が回らず、きれいさっぱり撤去しました。一方、故玩館の床をとり除いてみると、すべての部屋に炉をきった跡がありました。多くの古民家改修を手掛けてきた設計士ですが、この家は何だったのでしょうね、と首をかしげていました(^^;
何代か前のご先祖にも、遊びをせむとや生まれけむ、の人がいたのですね(^.^)
故玩館の蔵は奥深いですね(^_^)
この手燭台というものは、良く見かけるものですよね。
でも、黒漆が塗られているものは見たことがありません(><)
漆が塗られたものは茶事用だったのですね!
旧故玩館のすべての部屋には炉をきった跡があったのですか!
ホント、この家は何だったのでしょうねと思いますね!
「何代か前のご先祖にも、遊びをせむとや生まれけむ」というお方がいらしたのですね(^_^)
いままた、隔世遺伝で、そのような方が出現したようですね\(^O^)/
祖父は花狂い、4代前(江戸後期)の人が今回の茶狂い、6代前は俳句狂。
そして、当代はガラクタ狂い(^^;
隔世の意味:2代続けば、確実に潰れます(^.^)
遅生さんの6代前のご先祖様は「俳句狂」の方だったとか、、。
故玩館にも、俳句にまつわるお宝がありそうですね(^-^*)
芭蕉の流れをくむ俳諧の会派(蕉門)に、美濃派というのがあります。最大会派です。文字通り、美濃を中心に全国展開しました(現在も続いている)。そんな関係で、中山道筋は俳諧が盛んであったようです。
が、道統であった家も含めて、ほとんど何も残っていません。紙物は消えますね。石に刻んでおけば残りますが(^^;
美濃派関係の資料は、いずれまたブログで特集します。どこまで横に広がることやら(^^;