何かと問題発言が多い麻生l総理。自由奔放な性格は結構だが、トップとしての発言となると、別次元で評価されるのは当然のこと。本音であれ、失言・暴言が度重なると、政治家としての資質や品格を疑ってしまう。
20日に開かれた経済財政諮問会議で 同窓会に出席した時の様子に触れ、「学生時代は元気だったが、今は自分の方がはるかに医療費がかかっていない。それは毎朝散歩などをしているからだ」と述べた。議題が、社会保障費の抑制や効率化なので、病気の予防効果を強調するには至極当然の話だ。
これで止めていれば何の問題にもならないのだが、「医者にやたらにかかっている者がいる。たらたら飲んで、食べて、何もしない人の分の金を何で私が払うんだ」と続く発言は、社会保障制度の根幹に関わるだけに看過できない。
ラジオ体操やウォーキング、或いは、ジム通いをする等、健康管理のために自己投資している人達は数多い。我が身に置き換えても、社会保険料額は、夫婦二人の年間医療費の数倍だし、介護保険料が来年度からまた値上げされるのを不合理だと感じることもある。
しかし、社会保障制度の仕組みとして、「保険料は税金」と割り切って支払っているものだ。万が一、総理に「事実を語っていけないのか」との思いがあるのだとしたら、即刻、その座から退いてもらわないと、この国の構造は根底から瓦解する。