マリア・イエローで統一されているシェーンブルン宮殿は、ハプスブルグ家の夏の離宮。左は、グロリエッテから見た宮殿で、右は、その反対の展望。 特筆すべきは、この宮殿が賃貸住宅として一般に貸し出されていることで、観光客を横目に広大な園内をジョギングする人が羨ましかった。 市内には、シュテファン寺院やオペラ座、美術館、博物館等々、見所が集中しており、計画をたてて回るのが賢明だ。
午後、自由時間を利用して「ウイーンの森」ツアーに参加した。 森と言っても、限定した一画ではなく、ヨーロッパ・アルプスの東端の裾野一帯を指す呼称だ。 森の中に、忽然と姿を現したのは、石造りの要塞風のリヒテンシュタイン城。スイスとオーストリアに囲まれた小さい国だが、リヒテンシュタイン家が国外に持つ所有地は、国土の数倍にあたるという。 奥に進むと、シューベルトが「菩提樹」を作曲した時に泊まったホテルや、映画「うたかたの恋」の舞台となったマイヤーリングの館、教会等、ウイーンの森は、深い神秘に包まれていた。
夜は、世界三大コンサートホールの一つ「ウイーン楽友協会」の演奏会に。 ここの「黄金のホール」で、ウイーン・フィルのニューイヤー・コンサートが開かれるだけあって、内部はオペラ座に劣らない豪華な造りだった。私達がウイーンの森観光を楽しんでいる頃、1時間程離れた市内は雷雨だったと知り、幸運に感謝した。