プラチナ世代のマラソン旅行

時悠人chosan流処世術

★「小さな政府」の幻想⑥完

2009-08-27 08:54:38 | 日記・エッセイ・コラム

 国の債務残高は、1996年で344兆円だったものが、2006年には832兆円にまで膨張し、今なお、増え続けている。地方自治体の債務を加えると、1,000兆円超となり、国民一人当たりの負担額は、1,000万円を超える勘定だ。

 税収が約46兆円前後で、80兆円以上の予算を組めば、赤字が増えるのは自明の理。個人や企業ならとっくに破産している。景気対策に大金を投じて、「経済を成長させ雇用を確保し所得を増やす」バブル的発想は、もはや限界を超えている。税収を上回る予算を策定すること自体が「バラマキ」行政だ。

 生活給付金や高速利用料1000円、エコ家電・カー購入支援等々、税金で一部の国民の歓心を買い、景気回復を図る発想こそ、総理が言う「さもしい」根性と言うべきもの。

 市場経済原理主義と決別し、無駄を徹底的に排除し、身の丈に合った「縮小均衡」へと進路を変更する大英断が必要だ。「国とは何ぞや」「国が為すべきこと」の根本を問い直すのは、今しかない。義務を果たさないで、愚痴を言う愚だけは避けたい。