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時悠人chosan流処世術

★国家の大計は教育②キャリア・アップ

2009-08-29 09:43:14 | 日記・エッセイ・コラム

 外国と日本の教育体系における最も大きな違いは、柔軟性だ。日本では、多くの若者が塾に通い、受験戦争の洗礼を受け、一流大学を卒業して優良企業に就職するコースを目指す。ゴールは、あくまでも良い会社に入ることに置かれる。

 一方、多くの先進国では、一度社会人になってから大学や大学院に戻り、身につけた知識や技能、資格を活用してキャリア・アップする。スェーデンの例では、これが主流と言えるほど多く、学生の平均年齢は27歳と高い。理由は、いったん働くことで、専門知識を習得したい分野が明確になるからだ。

 日本では、新卒者を採用し、企業コストで養成するので、人材を囲い込む。スェーデンでは、教育機関が企業の求める人材を養成し、送り出してくれる。従って、教育費用は、企業側が負担する税金(雇用主税)を充当する。公的負担の根拠が日本とは全く異なっている。

 再教育をキャリア・アップに活用する国と、就職予備軍として学ぶ日本の大学生とでは、学力にも雲泥の差が生じる。スェーデンの調査団の報告書に、「日本の大学教育は、低レベルなので参考にならない」とあるのを、文科省や教育関係者が知らぬ筈はない。